【浮気と後悔】 💎視点
ある時から初兎ちゃんの仕事が忙しくなって、僕に構ってくれなくなった。
その寂しさを埋めるため、浮気した僕を叱って僕にまた構ってくれると考えて浮気した。
相手はどうでも良かったし、相手に恋愛感情なんか持っていなかった。
それでも自分の体が初兎ちゃん以外の人でかき乱されるのが気持ち悪くて、不快で、死んでしまいたいと思うほどに嫌で、罪悪感でいっぱいになった。
初兎ちゃんもきっと僕の浮気には気づいているはずなのに追い出したり別れようとしないのはなんでだろう
好きでもない全く知らないつい先ほど初めて会った相手に体を委ねながらぼんやりと考える。
その日は駅の近くの細道でサラリーマンを吹っ掛けた。
メガネをかけていて癖毛のないサラッとした青い髪。
相手の方も僕が誘惑するとすぐに乗り気になった。
まさか、初兎ちゃんの同僚だったなんて知らずに
家に帰ってさっさと寝室に行く。
初兎ちゃんが仕事で手一杯になった頃から寝るのは別々になった。
休憩を入れながらヤっていると玄関で物音がした。
イキ狂ってバカになった頭で初兎ちゃんが帰ってきたことがわかった。
でも相手の方は自分のたまった欲を出すことで頭がいっぱいで帰ってきたことに気づいていない。
休憩したいと言って抜いてもらいリビングへと行く。
帰ってきたには妙に静かで時計の音と僕が階段を下る音しか聞こえない。
嫌な予感がして急いでリビングに行くと初兎ちゃんと目が合った
と思うと、初兎ちゃんが下に崩れ落ちるようにして消えた。
バタっという大きなものが床に倒れる音と共にカランという金属製の何かが床に落ちる音がした。
一拍置いて血のような鉄の匂いがした。
急いで駆け寄るとお腹辺りから血を流し手足をだらりと力なくのばし、涙を流している初兎ちゃんがいた。
愛しとるよ、いむくん。
口元に耳を近づけても微かにしか聞こえない初兎ちゃんの声。
ゆったりと笑って僕に手を伸ばしたかと思うとその手がバタンと床に落ちた
あぁ、僕はバカだったな。
こんなに愛されてたのに、 大切にしてくれてたのに、きっと僕が浮気しても信じてくれていたから別れてなかったんだな。
後悔と鼻の奥を刺激する鉄の匂いと、耳に残る初兎ちゃんの声で吐き気がする
浮気なんてせずに初兎ちゃんに素直に甘えたら良かった。初兎ちゃんが優しいのは、優しすぎるのは知ってたのに。初兎ちゃんが愛で溢れていたのは知ってたのに。傷つくことだって絶対わかってたのに
遅すぎる後悔が脳を、体を支配する
視界が滲んでもう謝る相手もいないのに壊れたロボットのようにごめんなさいと繰り返し呟く。
まだ僕のこと好きやった?愛してくれとった?
耳元でいつもの調子で語尾が少し上がる癖と共に跳ねるように話す初兎ちゃんの声が背後から聞こえた
気がした。
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終わり方が納得いかない…納得いくの思いついたら書き直します。ごめんなさい
コメント
3件
💎さん…そういう理由だったのか…だとしても浮気は駄目だよぉぉ…!!でもちゃんと好きだったんだねぇぇぇ…!! 浮気相手の同僚さんは🤪さんだったか〜…… 切ない物語だけどめっちゃ良かった…!! ブラウザ版だからハート10しか押せないのが悔しい……(((