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心「それで恋愛相談だっけ?」
宮間「だから違うって!」
宮間「いや、当たらずとも遠からずなんだけど」
心「やっぱ恋愛相談じゃん」
あやが宮間をからかうのはいつも通りだが、今回は宮間の反応がちょっと違う。
和馬「あや、マジで聞いて欲しいって」
心「なんか宮間くんから相談されると思ってなかったからちょっと嬉しくてさ」
宮間「なんか、ありがとな」
和馬(ただ俺は相談事とかされる柄じゃないぞ。内容にもよるけど役に立たなさそう)
心「相談ってどうしたの? 」
宮間「ああ、亜美菜の事なんだけど、修学旅行中なんか元気なさそうでさ」
心「それはうちも感じてたよ。だからチラッと聞いたら最近バイトでミス多いせいだって」
宮間「いや、んー、なんか寂しそうっていうか、悔しそうっていうか。」
宮間「なんか辛そうなんだよ」
心「……」
宮間「…黙ってどうした?」
心「いや、よく亜美菜の事見てるなーって」
宮間「別に普通だろ。友達だし。」
和馬(イケメンかよ)
心「和くんがイケメンかよだって」
和馬「あや!?」
心「ずっと黙ってるから何考えてるかなーって」
和馬「俺が口出しする必要ないから変な空気にしないように黙ってたんだよ」
宮間「いや、お前の意見も聞きたい」
和馬「…亜美菜さん俺といる時他の人といる時よりも辛そうな気はした」
宮間「お前何したんだよ」
心「…多分和くん何もしてないよ」
心「この件さ、うちに任せてもらえないかな?」
宮間「どうにかできるならお願いしたい…!」
心「この心あやに任せなさい」
翌日の放課後、人気がなくなるまで何気ない会話をして時間を潰した。不自然な流れに亜美菜も気付いてそうだったがうちに付き合ってくれた。
亜美菜「心、話したいことがあるんだろ?」
心「やっぱバレてた?」
亜美菜「バレバレだったよ」
心「単刀直入に聞くね。亜美菜も和くんの事好き?」
亜美菜「メンタル化け物かよ」
亜美菜「もう隠す必要もなさそうだな。私も和馬が好きだ」
昨日の宮間くんの相談で薄々気付いていた。しかし、本人の口から言われるとなんとも言い難い気分だ。そして言葉も出ない。好きだと、そう言われてもいいように話す言葉は考えてきたのに、うちは和くんみたいに誰かを救う言葉を言えない。
亜美菜「こういう気まずい雰囲気にしたくなかったから言いたくなかったのに」
心「でも、それじゃあ亜美菜は救われないじゃん」
心「ずっと辛そうにしてる。原因なんか聞かなくたって辛そうなのだけはわかるよ」
亜美菜「それでいいんだって。今までだってそうやって耐えてきたんだから」
心「もう限界に見える」
亜美菜「……じゃあなんだよ。私が辛いから心は和馬と別れるの?」
心「それは…できない」
亜美菜「辛そうからなんだよ。それをどうにかできないなら口を挟まないで欲しい」
心「……口を挟まないで欲しいって、挟むに決まってんじゃん。親友なんだから」
亜美菜「迷惑なんだって!その親切が、同情が、どうにかしようとする事が!全部迷惑なんだよ!!」
心「……!?!」
亜美菜「心じゃどうにも出来ないんだって」
私はその後心の顔を見れなかった。