こちらの作品はnmmn作品です。
⚠️cp(📡🧪)要素有、嘔吐要素有、流出禁止
後半に続くにつれて雑になってます
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空架ぐち逸は、花の病を患った。
いわゆる“花吐き病”と言うもので、いずれその花びらを吐き切ると完全に花に侵食され、人間本来は枯れて死んでしまう。
「……っんく、…ぉ゛えっ、……ぇ゛」
事の発端は数ヶ月前、いや、半年前?の話である。
空架に思い人が出来たのだ。レダーヨージロー、彼独特のオーラを放ち、高度なヘリ技術に反して優しいほわほわとした性格のギャップ持ち。しかしそれは表面上の性格で実はノンデリで心がない……ということも全て承知した上で、密かに思いを寄せていた。
好き、と言うよりかは、尊敬だったり独占欲の方がよく当てはまるかもしれないが、とにかく、空架がレダーに対して特別な思いを抱いていることには確かだった。
「…はー……かひゅっ、…ぅ、」
気管が詰まってはらはらと色とりどりの花びらが落ちてゆく。
空架ぐち逸は、もう既に衰弱していた。歩けない・食べられないほどの重症ではないものの、確実に花を吐く量が少なくなっている。しかし彼は冷淡な男で、死にたくないから思いを伝えようとする訳でも、この恋を実らせたいから思いを伝えようとする訳でもなかった。ただ、自分が完全な花となるまで待ち続ける。空架はこの思いを本人に伝える気はこれっぽっちも無かったのだ。
「……あと1ヶ月と言ったところか、……」
ゆかにハラハラと落ちた花びらを一枚ずつ拾い上げ、ビニール袋に入れていく。
花吐き病は、感染者の吐く花びらに触れるとそれがまた触れた人間に感染していく。医者としてそれをなんとしてでも避けたいがために、こうしてビニール袋を持ち歩いているのだ。
最後の一枚を拾い切り、一つため息をついてからよっこいしょと立ち上がる。立ち上がるのでさえも一苦労。膝が痺れるのだ。とてつもなく。
「……遺言とか………あー…別にいらないか」
袋をキュ、とゆるく結び、近くにあったゴミ箱に放り投げる。最近この病気の為と言っても良い、新しく買った車に乗り、発車はせずにしばらくそこで一息つくことにした。
今まではバギーやらヘリやら、とにかくたくさんの乗り物に乗っていたが、もう身体が持ちやしない。走った時の衝撃が痛くて結局車が1番安定するのだ。フーー…とタバコを吹かせながら窓の外を眺める。
本当の死という概念がないロスサントスにおいて、初めての死者は私になるのかもしれない。そう考えると、これまで散々命を救うために働いてきた人間が1番取ってはならない名誉だなと笑えてくる。
私はこの街に何を残せただろうか。
存在理由?名誉?名前?………結局、記憶を失う前の自分の事もなにも分からず花に食われて死んでしまう。
「………」
別に今すぐ死ぬという訳でもないのに、死の瀬戸際に立っているような気分である。
もうすぐでなにもかもが終わる。あの人たちの笑顔も見れないとなると少し惜しいなと目を瞑りながら考えた。
「……」
車内の居心地の良さと、街から聞こえてくる笑い声。それを子守唄にして、ウトウトと睡魔に襲われ始めたその時だった。「ポーン」と親の声よりも聞いたその音に起こされ、メガネを掛け直してそのまま車で向かったのだった。
「大丈夫ですか」
「…あ、きたきたぁ」
「………貴方ですか」
「なに、悪い?」
そこには宙ぶらりんになり、バケットハットが落ちないように片手で抑えているレダーヨージローの姿があった。
「……どうしてこんな…あぁほら、起き上がれますか」
「ンー…ムリ、担架使ってよ」
「…はぁ、わかりました」
山の斜面に車体が突き刺さり、車の窓からレダんがはみ出ている。抜け出そうとして抜け出せなかったのか、それとも衝撃で中途半端に出てきてしまったのか。どちらでも良いが、とにかく自分にとっては少し都合が悪かった。
なんせこの病の発端である想い人が、今目の前にいるからだ。
急いで治療を開始し、慣れた手つきで作業を進める。空架が急いでいることを察したのか、レダーは特に言及せずにただ治療が終わるのをじっと待っていた。
「……よし、これでもう大丈夫ですよ」
「ありがとねぇ」
「私がいなかったら今頃どうなっていたことか。感謝してください」
「ありがとうって言ったやん今」
「聞こえませんでした」
「ウソつけ」
何気ない会話をいつものように交わして、レダーを送ろうと車に2人で乗り込んだ時、ふと空架が後ろに倒れかける。
「…」
運転席のドアを開けた時に目眩がして力が入れられなくなったのだ。すかさず片足を後ろに出してなんとか状態を保つことが出来たが、その後すぐに吐き気が襲ってくる。
「……ぅ゛、」
その場にしゃがみ込み、えずき始める空架を発見する。助手席に先に座っていたレダーがさほど焦りもせずに「大丈夫ー?」と声をかけた。
「……ッひゅ、…ぉぇ、゛ッ…っく、」
花びらを吐きかけるすんでの所で止まり、まだ目眩がする中無理矢理立とうとしたその時だった。
バタンとドアが閉まる音がして、レダーが歩み寄ってきたのだ
バッドタイミング。いつもならそんなに心配してこないクセに、というか、そこまで心配しているわけでもないクセにと少々イラつきながら、近づくなと言わんばかりに片手を突き出した。
「…?なに、どした、風邪?」
「…ひゅっ、…ひゅ、ッ゛、が、…」
小さく蹲って上手く呼吸ができなくなっている空架の制止命令を無視してほぼ強引に近づき、190㎝の大きな男が空架に合わせて小さくしゃがみ込む。
「…?これなに」
その視線の先にあったのが、大量に落ちている真っ青な花びらだった。
その花びらを一枚拾おうとした瞬間、ガシリと手首を掴まれ、触れるなと言わんばかりにじっとり睨まれる
「…えぇ、?なにこれ、どゆこと?え、てか大丈夫?」
触ろうとした手を引っ込め、その代わりに背中をさする。花を吐く人間など見たことも会ったこともないので、流石のレダーでも少し焦っているのだ。薬物乱用で狂っている人間なら何度も見たことがあるし、今回もそのケースだと思っていたのに。と予想の斜め上をいかれて不安になる
「…立てる?大丈夫かぁ?」
喋ることすらもままならない空架を無理矢理抱き抱え、助手席へと少々雑に座らせる。
こんな病、歪みでない訳がない。
出せるスピードを最大限まで出し、至急、市長の元へと車を走らせたのであった
流石にそろそろ載せないとな、と思って焦って書いた作品です。おそらくこの後にもう1,2話ほど続くと思います…!
花吐き病とやらに手をつけたくてノリと勢いでつけてみたものの、最終的にどう完結するのかは未だ不明…
最近本当に見る専になってしまっていてここの存在を忘れていました。今二つの作品を同時並行で書いているので、どちらも楽しみにしていてください🥰
それともうひとつ、イラスト投稿の範囲を相互フォロー限定にさせていただきました
理由は簡単、絵柄で身バレしたくない……()私のちょっとした抗いです🥲
イラストの供給が少ない中ごめんなさい、もしかしたらそのうちまたフォロ限に戻すかもしれないので、その時は優しい目で見守ってあげてください😌
コメント
5件
やばい、好き 。 まじで次の話楽しみにしてます 。 ほんとに楽しみにしています 。 うおおおおおおおおおおお !!!!
良すぎてタヒぬ。続きがすごく気になります