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コメント
3件
いい…、そう、これね…👏🏻(立ちながら拍手)いい…いい…、srのね、弱ってる姿ほど美味しいものはなくって…、knがなんやかんや優しい男よ…、さすリーダー…😌
団体様本人様一切関係ありません
名前伏せてません
knsrですsrp愛され要素もあります
体調不良なので嘔吐表現とかあります
地雷の方注意してください
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先々週ごろから度々酷い頭痛が起こる
別に無理してるとかは無いはずなのにずっと頭を凶器で殴られてる様な痛みが続いていて…でもスケジュールを削れる程の余裕が無いから頭痛薬を服用してたけどとうとうそれも効かなくなった
今日は奏斗と約束があるから……でも…心配はかけたくないから鎮痛剤を多めに水で流し込んで重い足取りで奏斗の家に向かう
[セラー]
『うお』
[何かそろそろ来そうかなって思って]
『ごめん遅くなった』
[いいよ、ほら上がって上がって]
インターホンを鳴らそうとしたらガチャリと奏斗が出てきた
鈍って全然警戒してなくて少し変な声が漏れたけど何言ってんの?くらいに奏斗はふわりと笑って部屋に入っていく
リビングでテーブルを囲い今度のコラボの調整やまた別件の案件の話しをする
[それでさぁ~~、セラ?]
『………っえ?ちゃんと聞いてるよ』
[本当に?何かあればちゃんと言いなさいね?]
『分かってるよぅ…』
鎮痛剤で頭痛は無くなっている……だけど薬のせいで胃が荒れたのか気持ち悪くて汗が伝り止まらない……吐き気までしてきた…でもここでなんて……
[遅くなったけど話し合いはこれくらいで……あ、明日休みだしセラ今日泊まっていくでしょ?]
『ぁ……え?』
[え?泊まってかないの?]
『ぇ…と……今日は帰…ろっ…うかな……』
[ん、そっか分かった]
『ごめん…』
[何で謝るのさ?別に今日しかない訳じゃないんだから良いの!そういう事は!でも…飯だけは一緒に食べよ?]
『う…うん……』
ご飯食べようって言ったけど奏斗Uberでしか頼まないじゃんって聞くと”セラとずっと一緒に居たいから”なんて言い出したから頭を思いっきり撫でて何言ってんだお前って仕返ししてやった
しばらくゲームの話しとかジムの話しや雑談をしてたらUberが届いた
[取ってくんね~]
『俺も行く』
[すぐなんだから待ってて良いよ]
『むぅ…』
ガチャリと部屋から出て行った奏斗
でもすぐ戻ってこないからやっぱり俺も……と立ち上がった瞬間忘れていた感覚が全身を襲う
声も出ずその場にずるずると座り込み不快感と脱水症状で視界がぐわりと揺れ始めて眩量がしてくる
[いやぁ…参った参っ……って、セラ!?]
『かな、…と…』
[やっぱりお前…ったく………説教は後ね、症状は?]
『きも…ちわる、い……っぐらぐらする……』
[歩けそう………じゃないよな、ちょっと待って…]
奏斗が駆け寄ってきて背中に手を置いてくれたその手は暖かくて心地が良い……けどすぐにもう!っとちょっと怒りながらどこか歩いていく
奏斗が戻ってきてトイレ行けないからと新聞紙を中に敷いた袋持ってきた
[セラフ、ここに吐いていいよ]
『ぁ…で、も…』
[いいよ、大丈夫だから少しは楽になるでしょ?自分で出来そう?背中さすってやるから]
『…う゛…』
胃からせり上がってきてるのが分かるのになかなか吐き出せなくて逆に気持ち悪くなってきた
うめき声をあげ泣きながら袋を抱えて居ると奏斗は場所を変えて一言だけ俺にかける
『ぁ…え゛、う…』
[セラ、ごめんね]
『か……ぁ……んぶっ!?』
奏斗は口の中に右手の指を侵入させ喉の奥へ突っ込むと、すぐに腹の筋肉が痙攣して生暖い液体がごぽ、ごぷ、と湧くような逆流に逆らって何度も喉が嚥下した
『まぅ゛っ……ぉ゛え……』
[出せるだけ今ちゃんと出しちゃいなね、少しはスッキリするでしょ]
『ゲボッ、う゛、ェ……ゲボ…ゴボッ……っは…ぁ…はぁ……』
胸や腹が波を打つたびに、喉と口に酸っぱい塊が溜まり、舌で押すと歯茎を痺れさせて呼吸するのもやっとで、そのまま吐いたモノはボトボト落ちていく
しばらく吐き出し続けてもう白くなった胃液しか出てこなくなった
『……は……っ…あ゛……っぐ……』
[まだ出そう?]
荒くなった呼吸は落ち着かない……がもう何も出ないと首を横に振ると背中に手を置いてくれて優しく摩ってくれる、苦しいけど奏斗の手があるだけで少しだけ、少しだけ楽になる
[さすがにまだ歩けなさそうねアンタ]
『……っごめ……俺……迷惑かけない、様にって薬飲んで……来たのに…』
[だから謝んないの、迷惑なんて思ってない……ってか薬何飲んだの?]
『最初…ずっと頭痛が続いてて……頭痛薬、飲んでたけど……効かなくなって……その後鎮痛剤……今日は奏斗と……会うから……ちょっと多めに……』
真っ直ぐな瞳を向けられて隠し事なんて出来ずに全部包み隠す話す
少し前から頭痛が続いてて頭痛薬を服用していたが効かなくなり鎮痛剤に変えたこと
今日は奏斗に会うから心配させないように多めに許容範囲の量だけど多めに服用したこと
[多めに!?薬を!?何考えてんの!?それオーバードーズなんじゃないの!?何でそこまで……っ!]
『……ぁえ……』
[そりゃ胃も荒れるし具合だって悪くなるっての!!いい!?今日から1週間くらいはちゃんと休むこと!!僕がちゃんと傍に居て見てあげるから……ね?]
『…………ん…分かっ……た……』
[そうと決まれば……ちょっとごめんな…?]
『え』
奏斗は俺の腕や脚に奏斗の腕を所々に回してゆっくりと力を入れて抱えて立ち上がった
抱えられるのなんて慣れてないから変な感じだ
『わ゛っ』
[落とさないから、このままベッド行くから掴まってて]
『ゔぅっ…』
[……ってか身体熱すぎ、熱もあるんじゃない?]
『え……無いよぅ……』
[嘘だね、体温計も持ってくるから測ろう…………よい、しょっと]
寝室に連れてきてもらってふかふかの枕に布団、いつも一緒に寝たりしてるベッドに寝かせられる
[色々持ってくるから大人しくする事、眠くなったら寝ていいから]
『うん……………………』
そう言ったら奏斗は寝室から出ていく
リビングから奏斗の話し声が聞こえる、電話してるのだろうかうっすらと聞こえてくるが今の俺にはハッキリとは聞こえずらい
[~~~、~?~~~。]
『…………眠く…なってき……た……』
聞こえずらいがうっすらと聞こえてくる奏斗の声と……奏斗がいつも寝てる布団と枕と……大好きな奏斗の匂いに包まれて気持ち悪さは消えてきたが、気が抜けたのか一気に熱が出始めて身体がだるくなって意識が遠くなってきた気がした
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ご飯を受け取りに行って戻ってきたらセラフが力なく床にペシャリと座り込んでいた
話してる最中もどこか上の空で水もいつもみたいに飲まないのに汗かいていて顔色も悪かった、具合が悪いのなんてひと目でわかってたけど……こんなになるまで無理してた説教は後にして今は症状を聞いてから僕に出来ることをする
[症状は?]
『きも…ちわる、い……っぐらぐらする……』
それもう重症じゃんか!!!それに加えて薬を多めに服用してきたとか言う、本当に説教どころじゃなくてお仕置きだ…………
ずっとここに居させる訳にもいかないから、人を抱える時のちょっとしたテクでセラフを抱え上げて寝室に運ぶ
ふかふかの枕と布団をかけてやると少しだけホッとした顔をしたから安心かな
[色々持ってくるから大人しくして、眠くなったら寝ていいから]
『うん…………』
部屋から出て雲雀とアキラに連絡してセラフのマネージャーにも連絡を入れる
[これで…………良し、と……買い出し行くかぁ]
多分大人しく寝てるだろうから買い物に行く
冷えピタとポカリとゼリーと……お粥は作れないから買っていくか雲雀に頼んで作ってもらおう
ある程度必要そうな物を買って家に帰る
起こさないように静かにしながら寝室に入る
[………まだ辛そう…全く…手のかかる子だよ…]
ピンクブロンドの髪は汗でピタリと額にくっ付いている
それを冷えピタを貼るのにタオルで汗を拭いてから指で優しくかき上げてやる
額と首と脇とあと足の付け根………それぞれに貼っていく
心做しか少し表情がやわらかくなったきがする
[ゼリーは冷蔵庫入れて……僕は………とりあえず作業するか……]
ピロンとスマホが鳴る
「セラお大丈夫そうか?お粥作るから夜持ってく!」
【私もたらいと一緒に色々持っていきますので、それまでセラ夫をよろしくお願いします】
2人からのメッセージ、ありがとうと返事をして残っている作業を片付けることにした
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目が覚めると見慣れた天井で時計の針がどれくらい進んだか分からない位寝ていた
ふと首を横にするとちょうど冷えピタを張り替えようとしていた雲雀と目が合った
『……ひばり…』
「ん、セラお起きた?大丈夫か?」
『ひば………』
「奏斗のが良かったか?呼んでくるけど」
『雲雀で……いい…心配かけて…ごめん』
「んは……いーよ、そう思ってくれてるなら。お粥持ってくるけど食べれそうか?」
『ん……食べる…』
「奏斗今呼んでくるからな」
『…うん』
雲雀は話してる間にテキパキと俺の冷えピタを張り替えて頭を撫でてくれてにこりと笑って部屋を出ていく
部屋出た瞬間にセラおが起きたぞー!って元気な声が聞こえた
『……』(冷たくて気持ちいい…)
[セラー?]
『奏斗……』
[大丈夫そ?]
『うん……その…』
[?]
『……ごめん…手とか汚して……』
[あん?いいんだよそんなこと気にしなくて……謝るくらいなら早く元気になること!その方が僕は喜ぶよ、もちろん雲雀もアキラもね?]
奏斗は俺の頭を撫でながら言葉をかけてくれる
少しゴツゴツとした手に優しく撫でられるのが好きだ
俺からグリグリともっと撫でてって催促するともっと撫でてくれる、こういう優しい所も好き
『ん………ありがと……早く治すね………』
[よし、じゃあ今雲雀くんがお粥持ってくるのでちゃんと食べれる分食べて水分摂っていい睡眠をすること!!]
『はぁい』
[……………]
『……奏斗?』
[…っ]
『わっ!!』
頭を撫でるのを止めた奏斗は少し黙り込んで笑っていた顔をぐしゃりと崩してガッと俺を抱きしめた
『……っど…したの…』
[………んっとに心配したんだから………]
『…うん』
[薬多く摂りすぎだったけど何も無くて…ただの風邪で良かった……]
『ご心配…おかけしました』
[………っ]
『治ったらデート行こう…?』
[うん…]
『たくさん………えっちもしよ…』
[する………]
『スキン無しで…奏斗の好きにしてもいいよ…』
[…………うn………………………は………?]
奏斗がお前言ってる意味本当に分かってんの?って言いたげに今まで見た事ない顔をして俺を見つめてくる
それにニコリと笑いかけて分かってるよって顔で返す
グッと顔が近付いて来た
俺からもキスしてあげたいけど風邪うつっちゃうからお預け、手で口を塞いでやった
[ん゛ん゛ん゛~~!!!!!]
『あは、これじゃ生殺しだね………?』
「渡会特製お粥お待ちどぅさまよぅ…………って奏斗おい!!何セラおの事襲おうとしてんだ!アキラに怒られろ!アキラァ!!」
【何騒いで……………………おいこら奏斗】
[待って!?!?お預け食らってんだこっちは!!]
【たらい、お粥預かりますからソイツを連行してください】
「任せろ!!」
[やめろ離せ雲雀ぃ!!]
「話しは署で聞こう」
[僕ん家だここは!!!]
『あはは』
2人に誤解を生んだところで奏斗は雲雀に連れられて部屋を出ていった
最後まで俺の名前叫んでて…面白かったなぁ
【全く……無理してアナタは】
『ん、ごめんねぇ』
【食べたらちゃんと寝てください、器は脇のテーブルの上にでも置いておいてくれれば後で取りに来ますから】
『うん』
【あとは何かあったら呼んでくださいね、今日は奏斗ん家に泊まり込みで皆居ますから】
『えっ、仕事とか配信は…?』
【セラ夫のが大事だから今日は皆休み】
俺の為に休みにしてくれてそばに居てくれる3人に感謝しないと………嬉しくて頬が緩んでしまう
少し笑ったのが伝わったのか凪ちゃんも少しふふっと笑っていた
【それじゃあ私は戻るよ】
『うん、ありがとう凪ちゃん』
俺の頭を軽くポンポンして凪ちゃんは部屋から出ていった
パタンと部屋のドアが閉まったのを確認してから雲雀の作ってくれたお粥を食べる
ふんわりと入ってる卵と程よい味付けで具合悪くてほぼほぼ食べられてなかったから余計美味しく感じる
黙々と食べてたら美味しすぎて10分もかからずにペロリと平らげてしまった
『美味しかった………』
一緒に置いてくれた水を飲み干してもう一度布団に入る
こんなに良くしてもらって……感謝してもしきれない今度皆に何かお返ししないと……配信も仕事も早く治してまた頑張ろう
そうだ、食べ終わって寝る事だけ連絡しておこう
スマホを取って奏斗にメッセを送る
━━━━━━━食べ終わったからまた少し寝るね
すぐ既読が付いてひとこと返ってくる
━━━━━━━食うの早すぎ
返信してから少ししたらドアがノックされる
どうぞって言うとドアが開いて奏斗が顔を出した
『お粥美味しかった』
[ドア開けた瞬間キリッとした顔で言うなよw]
『あは』
[食べれてよかった……寝るまで傍に居てもいい?]
『襲わない?』
[こっちは誤解で釘刺されたんだけど???]
美味しかったからなんて返事して少ししてウトウトしてきたから意識を手放す事にした
奏斗が大事にしてくれて雲雀も凪ちゃんも大事にしてくれる
こんなに嬉しい事ないや
感謝の気持ちを改めて噛み締めて眠りにつく
[おやすみ、セラフ……]
『おやすみ……奏斗……』