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最後の通し練習も終わり、片付けも終了した。
「凪、ちょっとこっち来て」
着替えから戻って来ると滝原くんに呼ばれ、滝原くん日高くん皆川くんが集まっているところに駆け寄った。
「これ、パフォーマンスするときはみんなおそろいで左手首に巻くねん」
滝原くんは私に白いはちまきを差し出した。
片面には、私の名前と3人の名前が筆で書かれていた。
「貰っていいの、、?」
「もちろん、凪も同じ仲間やからな」
「ありがとう、、」
「私のスペースある?お、ちょうどここ空けてくれてる」
瑠衣ちゃんはそう言って側にあった筆で名前を書いてくれた。
「当日なーぎーもこれ巻いてね」
瑠衣ちゃんは私に笑ってはちまきを渡した。
「うんっ、ありがとう」
「なーぎー緊張してる?」
皆川くんが聞いた。
「、、うん、人に見られてる状態で書くの得意じゃないから、、」
「そうだよね、なんでも人前って緊張するよね」
「でも、なーぎーはなーぎーの字書いたらいいんだよ」
日高くんがそう言うと、他の3人も頷いた。
「緊張は悪いことちゃうしな」
「楽しんでやれば大丈夫だよ」
みんなの優しさのおかげで心が軽くなった。
貰ったはちまきを何度も見た。
嬉しくて手首に巻いたら、滝原くんがそれを見て笑った。
明日、7月12日。
夏に入って初めてのパフォーマンスとなるらしい。
自分の字を、披露する時だ。