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攻🐉×受🔝の捏造まみれのジヨタプ小説。
『優しい君が、〈前編〉』の続き。
ご本人様たちとは全くの無関係。
ご都合主義の矛盾まみれ解釈違いもろもろですがたくさんの愛はある、たぶん。
センシティブにしてますけどぬるセンシティブ。
覚悟の上読んでくださる方はそのままお進みください…!
「…ねぇ」
そそくさと帰ろうとする背中に声をかける。彼は一瞬肩を揺らしたあと、無視して歩き出そうか迷う動きをした。が、結局足を止める。振り返りはしなかったけど。
「…………なに」
「ちゃんと話したい、タプヒョンと」
「…俺は話すことない」
「俺はある。ねぇ、お願い。わがままなこと言ってる自覚はある。でも、どうしても話したい、今。だって………忘れることなんて、できないから」
近づいて肩を掴んだ。引き寄せるように力を込めれば、思ったよりも簡単に彼はこちらを見た。怒りと不安とが混ざった悲しい瞳。でも、どこか期待をしているようにも見えたのは俺の気のせい?
「………………覚えてなかったくせに」
うん、やっぱ君だって忘れてないじゃん。そりゃ傷ついた方は簡単に忘れられるわけないけどさ、俺だって忘れたくなかった。だから君も忘れたくなかった、てことにしてもいい?
「………家でゆっくり話そう」
本当に君って優しいね。そんなところもたまらなくさせる。
これってさ、もう俺は、君のことが。
トップの部屋は、彼らしい洒落た部屋だ。足を踏み入れたときから彼の匂いがする気がして落ち着かない。
「……なんか飲むか?」
そう言いながら酒とグラスを準備しようとする彼に、俺は首を横に振った。
「俺は……いいや」
酒の力を使って話したくはなかった。今はちゃんと、シラフの状態で彼と向き合いたいから。
「タプヒョンは気にせず飲んでいいよ」
彼は数秒俺の顔を見つめたあと、そっと酒を棚に戻した。代わりに冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出すと、グラスとともにテーブルに置く。ソファに腰掛けた彼が、お前も座れとばかりに顎をしゃくったのを合図に、俺も隣に座った。
「………で、話ってなに」
グラスに注いだ水を飲む彼の喉の動きを見つめてしまって、慌てて目を逸らす。
「そりゃ、この前のことだよ。あれがあってから…仕方ないことだけど、タプヒョン俺を避けてるじゃん。今後活動していく上で、今のままじゃよくないと思う」
「…別に周りに迷惑はかけてないだろ。仕事中はいつも通りしてるつもりだ。なんの問題もない」
「ちがうよ、そういうことじゃなくて、俺が困るの」
「……」
「…ごめん。今後の活動とか、ただの言い訳でしかない。そんな卑怯な言葉で説得しようとしてた。本当は俺が嫌なの、タプヒョンに避けられているのが。だって、」
膝の上に置かれていた手を握る。振り払われるかなと思ってたけど、彼は動かなかった。
「忘れられるわけない。あの日から君のことばかり考えてる。あの夜どんな顔で俺に抱かれたかずっと考えてる。今だって、すごい緊張してる」
「…っ」
「君が……好きだからだよ、タプヒョン」
握った彼の手が震える。伏せていた目が上がってこちらを見た。長いまつ毛が少し濡れて綺麗だった。
「……酒の勢いだってわかってた。お前が俺を抱いたとき、明日には覚えてないんだろうなって思った。だから割り切って、酒の勢いなら仕方ないなって思ってた。」
「……うん」
「だけど次の日、本当に覚えてなかったって聞いたら、わかってたはずなのに、すごい…苦しくて、寂しかった」
「…うん」
「だから俺も忘れようと思ったし、お前に忘れてくれと願ってた。でも、そう思う度…無理だった。心がぐちゃぐちゃになりそうな夜を何回も経験した」
「うん………ごめん」
トップは小さく息を吐くと、ゆっくりと目を閉じた。ねぇ、そんなことしちゃっていいの?
「タプヒョン、」
嫌なら止めて。逃げるなら今だよ。じゃないと、このままキスしちゃうよ。
俺は少しずつ顔を近付けた。握った手に力が入ってしまう。小さく震えるまつ毛と唇が可愛い。近くで見ても肌が綺麗だね。ああでもよく見ると顎に1個小さいニキビがある。それも全部、愛おしいな。
「……ごめん、すきだよ」
最後の言葉は唇が触れて上手く声になってなかったかも。でも君には聞こえてたよね。柔らかい感触に、身体の力が抜ける。
こんな俺を黙って受け入れるなんて、やっぱり君は優しい。
くっつけた唇を少し離して、またつける。何度か繰り返して、耳に届くリップ音に興奮した。想像以上に柔らかい唇の感触を楽しむように啄んでいると、トップが恥ずかしそうに身を捩った。
「ん…」
「…んぅ……じ、じよ……くるし、」
顔を逸らして俺のキスから逃れようとする。ならば頬や首筋にキスの雨を降らしながら、そっと服を脱がしにかかった。怖気付いて逃げ腰になっているのを逆手にとって、そのまま押し倒す。さすがにソファじゃ色気ないかな。
「ぁ、あ…ま、まって、まて、ジヨンっ、」
「待てない」
「ぃや…さけ、さけのみたい、」
シラフじゃ恥ずかしいってこと?酒の勢いに任せた俺が言うのもなんだけど、ここでアルコールで誤魔化すのはいただけない。その発想は可愛いけどさ。
「だめ。覚えててもらわないと」
「おぼえてる、おぼえてるから、」
「我慢できないからむり」
「ん……じゃ、じゃあせめて、ベッド、がいい……ここじゃ、いやだ」
なにそれ。なにそれなにそれ。
「………はぁー」
「じ、じよん…?」
大きく息を吐き出した俺に、キョトンとした顔をする彼を無理やり担ぐように持った。さすがに身長も体重も俺よりあるから運べないけど、力強く引いて立ち上がれば、足を縺れさせながら彼が引きづられるようについてくる。寝室に連れ込んで、ベッドに押し倒した。
「ちょ、」
「もーーさぁ、かわいすぎるって、タプヒョン」
どれほどたまらない気持ちにさせるの。俺はその口にもう一度優しいキスをした。
「好きだよタプヒョン」
「ん…、」
「このままさ、君を、」
食べていい?
自分で言ったのに、自分が一番驚いていた。ハッとしてトップを見ると、彼も同じようにもともと大きい瞳をさらに大きくさせて俺を見ていた。
「……はははっ。あのときも、俺同じこと言ってたね」
「お、思い出したのか?」
「うん。残念ながら全部ではないけど。我ながらあんまりかっこいい誘い文句ではなかったな」
でもきっと、あの時の俺も今とまったく同じように思ってた。君のことが好きだって自覚もしてなかったのに、本能で君の全てがほしかった。
「本心ではあったけどね」
あんな言葉で誘って抱いたのに。
やっぱり君は優しいね。
「ん……ぁ、あ」
入れた指をバラバラに動かせば、グチュリと卑猥な音がなって酷く興奮した。最初は痛そうにしていた彼も、時間をかけて慣らしていった今となれば、痛みだけではない快感を拾っている顔をしている。それを見ただけでさらに熱が下半身に集中した。もうすでに勃っているのにもう痛いくらいだ。
「は、ぁ…あ……ん、」
「…タプヒョン、そろそろ、いれるね?」
恥ずかしながらも小さく頷いた彼を確認してから、ゆっくりと指を抜く。ヒクヒクと蠢くそこに自身を押し当て、徐々に入れていった。散々慣らしたおかげか、中が切れてはいなかったようで安心する。
「あ、あ…っ!」
「ん……ぅ、は…はいった…、」
頑張って息を整えようとする彼のおでこにキスを落としながら、中が馴染むまで待った。そこは酷く熱くて溶けてしまいそうなほど。いや、そこだけじゃない。興奮で身体中が熱い。きっと君も。
「は、ぁ……んん」
「…タプヒョン、動くね」
彼の腰を掴んで、ゆっくりと小さく動かしていく。手が触れる肌が滑らかで心地よい。そういえばあの日も、そう思ったんだっけ。
「あ!あ…ん…ぁっ、」
「ぐっ…ん……ね、たぷ、ひょん、」
口から漏れる掠れた嬌声が色っぽくてたまらない。普段の低音も好きだけど、こういう声もセクシーって卑怯だよ。
「あの日はさ、どんな、感じだった?」
「ひっ、あ…ぁん、ああ、」
「ん…おれ、どんな風に、君を抱いてた?」
「ふぅ…んん!」
「ねぇ、教えてよタプヒョン、」
「あ、ぁ…しらな、しらない、わかんない!ぁああっ」
「わかんないってこと、ん、ないでしょ…」
彼は恥ずかしそうに首を横に振る。小さく動かしていた腰をだんだんと大きくして、彼を揺さぶった。
「あ、まっ…て、とまって、やめ…っ、」
「はぁ…ねぇ、教えてタプヒョン、覚えてるんでしょ?」
「やだ、やだぁ…っ、ぁあ、はげし…!」
「俺、どんな風に君を抱いたの、あのひ…、ん…知りたいな…っ」
彼がギュッと目をつぶった拍子に涙がこぼれた。震えるまつ毛が濡れて、ポロポロと流れる涙が綺麗だ。
「あん…、や…おぼえて、ぅ…おぼえてないっ、」
「そーなの?」
「ん、ん、」
彼はコクコクと必死に頷いたあと、ゆっくりと目をあけた。
「………った、こと…か」
「ん?なぁに?」
「………よかったことしか、おぼえてない…」
「!」
もう、それはさすがにズルいんじゃない?瞳をうるうるさせて、ほっぺ赤くして、そんな殺し文句ある?こっちまで顔が熱いよ。
「……あーあ。あはは、あの日の俺に嫉妬しちゃうね」
こんなに可愛い君を抱いたのに、覚えてないなんてさ。
「水飲む?」
ある程度互いの体を綺麗に拭いたあと、ぐったりしている彼の代わりに、テーブルに置いてあった水をとりにいった。
「……はぁ」
ごくごくと飲んで息をついただけで様になるの、君しかいないよ。
「痛くない?」
「まぁ、多少は……でも全然、大丈夫」
「もうちょっと優しくするつもりだったんだけど、途中から余裕なくて」
「……うん。わかったから」
「だって可愛くてさ、」
「わかったって!もう言うなよ!」
べシッと叩かれたおでこが痛い。照れ隠しでぷりぷり怒ってるのが可愛くて、思わずガバッと抱きついた。
「はー…ほんとにもう離せないよ?」
「……離したら殴る」
「あはは!」
そんなこと言って、絶対殴らないくせにね。
「君は優しいから、そんなことしないでしょ」
「……優しくなんかない。ジヨンは俺のこと優しいってよく言うけど、優しくなんかない」
トップは俺に体重をかけるように身体をあずける。時計が刻む秒針の音が心地よかった。
「優しくなるのは、お前にだけだよ、ジヨン」
そう言って微笑んだ彼の顔を、俺は一生忘れることはないだろう。
うん、俺だけにって最高の言葉だね。
優しい君が、好き。
皆様お付き合いいただきありがとうございました!
タイトルの「君が、」とあとは「好き」という言葉でした。なんて平凡。シンプルイズザベストだと信じて。
タプさんを乙女思考にしがちなのですが、タプさんの話し方はやや乱暴で男らしくして、逆にジヨンの話し方は優しくするよう心がけてます。理由は、わたしの趣味です。
読んでくださりありがとうございました♡