注意書き
・二次創作です。公式とは関係ありません。
・迷惑のかかる行為は❌
・中学生seちゃん×小学生rnちゃん
・rnちゃんがほえほえしてる
間に合って良かったです(現在の時刻11時)。
珍しく甘々な冴凛です。
2月14日。世間ではバレンタインと呼ばれる、行事が開催される日だ。想い人にチョコレートを渡し、告白をする。チョコが貰えるかどうかと期待を膨らませる男子。そんな中、女子に全く興味の無い凛は、普段通りに授業を受けていた。
学校に食べ物を持ってくることは禁止のはずだが、殆どの女子の鞄の中には手作りチョコが入っていた。そして、その熱っぽい視線は全て凛に向けられている。
整った顔立ちに、黄金比のスタイル。サッカーにストイックな性格や、バレンタインでもいつもと同じようなクールを貫いていることから、凛は女子に大人気だった。なんなら、男子からも人気だ。
授業が終わり、放課後。沢山の人たちが凛の元へ押し寄せる。自分のチョコを受け取ってもらおうと必死だ。
しかし、
「⋯⋯ごめん。食べ物もらうの、禁止されてるから」
そう言って、全てのチョコを断って返してしまったのだ。チョコを貰えてすらいなかった男子達は、凛のことを尊敬と羨望の混ざった瞳で見つめた。
帰宅路につく。去年は沢山のチョコを持って帰って帰宅が大変だったが、今年は全て返したのでかなり身軽だ。
家の扉を開けると、リビングからはチョコの甘い香りが漂ってくる。それだけで凛は嬉しくなって、飛ぶようにチョコを作っている人物に抱きついた。
「ただいま、兄ちゃん!」
「おかえり、凛」
・・・・・
甘美なチョコレートを味わって食べる。口に含んだとたん、甘さが口の中に広がった。トッピングのアラザンのザクザクした感触と、砂糖を敷き詰めたような味が、少し苦いチョコと絡まりあって奏でるハーモニーが最高。
「美味しぃ⋯⋯」
「凛、よだれ出てる」
冴がそう言って、ハンカチで凛の口元を拭いた。よだれと共に、唇に付いていたチョコの欠片も一緒にとれた。おっちょこちょいで可愛いな。と冴は心の中で思う。
とりあえず3つほどチョコを食べた凛は、キラキラと宝石のように輝いた瞳を冴に向けた。
「あのね、兄ちゃん。俺、兄ちゃんのことが大好きだから、他の子からチョコ貰わなかったんだ!」
「そうか。偉いな、凛」
「えへへー」
満足気に頷いた冴は、凛の頭を撫でる。学校で見せるクールとは真反対な愛らしい姿に、冴は虜になっているのだ。凛は、嬉しそうに。でも時折擽ったそうに声を漏らす。きゃらきゃらと赤子のように声をあげる凛は、どこか子犬のようだった。
「兄ちゃん、チョコありがと」
「美味かったか?」
「うん、とっても美味しかったぁ⋯⋯!! 兄ちゃん、大好き」
そう言った凛に、冴は思わず笑ってしまう。そうして、凛の唇に自分の唇を寄せて、
「愛してる」
可愛らしいリップ音に、舌先に感じる甘い味。たっぷり甘味と凛の口内を堪能してから、冴は唇を離した。口元に着いたチョコを、ぺろりと舌で舐めとる。
「兄ちゃん⋯⋯それなんか、えっちだね」
「お前の方がエロいからな?」
「⋯⋯??」