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女子許さん…!!
冴ちゃん弟思いすぎて好き チョコ渡した女の子サイコパス過ぎw
甘いバレンタイン冴凛書いたけど、ちょっと仄暗いやつもいいよねって話
・二次創作です。公式とは関係ありません。
・迷惑のかかる行為はおやめ下さい。
・モブがちょっと喋るし、rnちゃんに告白します。
・嘔吐
・ショタ
・いつにも増して文章下手
「凛くん、好きです」
そう言われて渡されたチョコは、手作りのようだった。四角い箱に、桃色のリボンが巻いてある。目の前の女子は、顔を真っ赤にして、俯いていた。
「ありがとう」
「あの⋯⋯私と、付き合ってくれませんか?」
「それは⋯⋯。ごめん」
凛は、実の兄が好きだ。誰に何を言われようと、この気持ちは変わらないし、変える気も無い。凛の目には兄しか映っていないから、告白を受け入れる気は無かった。
女の子は、長い前髪の隙間から瞳を覗かせる。目尻には涙が溜まっていて、悪いことをしたな。と思った。
「そう、ですか⋯⋯。あの、最後にお願いしてもいいですか?」
「⋯⋯? うん」
「私の作ったチョコ、今食べてほしいんです。感想を聞かせてもらいたくて」
母さんは、知らない人から貰った食べ物を食べちゃダメって言ってたけど⋯⋯。同じクラスの子だし、大丈夫かな。そんなことを思って、凛はその願いを承諾する。
女の子はぱぁっと表情を明るくさせて、感謝の言葉を述べた。
リボンを解いて箱を開ける。中には、可愛らしくトッピングされたチョコが入っていた。凛は何の疑いもなくそのチョコを手に取って食べた。
口に含んだ瞬間、味わったことの無い苦い味が味覚を刺激する。オマケに、なんかザリザリとした感触も感じるしで、そのチョコはお世辞にも美味しいとは言えなかった。
「どうですか⋯⋯? 美味しい?」
「⋯⋯うん、美味しい」
まぁ、凛はデリカシーのある男子なので。美味しいと嘘を紡いだ。それを聞いた女の子は、更に瞳を輝かせる。
「良かった! それ、私の血液を入れたんです! 美味しく出来てたみたいで嬉しいな」
その言葉を理解するのに、時間がかかった。固まった凛を不思議そうな顔で見つめた女の子は、夕飯の話をしているかのようなトーンで話を続ける。
「凛くんに、私の愛を感じてもらいたくて血液を入れたんです! あっ、あと髪の毛も入れました。どうですか? 私の愛、感じられました?」
ニコリと笑顔を浮かべて言う彼女に、一気に恐怖心が湧く。それと同時に、苦い味とザリザリとした食感の正体を知って、背筋が泡立った。
女の子に背を向けて、凛は走り出す。家に着いて、一番にトイレに入って、胃の中に入っているものを全て吐き出した。
「凛? どうかしたのか?」
先に帰っていた兄が、トイレに入った凛のことを心配して声をかける。微かに泣き声が聞こえてきて、冴は思わず扉を強く叩いた。
静かに扉が開いて、凛が顔を覗かせた。目元は涙で濡れていて、冴は思わず目を見開く。
「にいちゃぁ⋯⋯っ、気持ち悪いの、おれ、⋯⋯おれっ⋯⋯!」
「どうした? 体調が悪いのか?」
「違うの、ちがう⋯⋯っ!」
泣いている凛の話は、あまり要領を得ない。とりあえず落ち着かせてから話を聞こうと、タオルと水を持ってきた。口元を拭いて、吐瀉物で汚れた口内は気持ち悪いだろう、と水を渡す。
暫くして落ち着いた凛は、ぽつりぽつりと先程の出来事を話し始めた。
話し終えた途端、凛は緊張の糸が切れたように眠ってしまう。タオルケットを凛の身体にかけ、赤くなってしまった目元を撫でる。
冴は凛を起こさないように静かに立ち上がり、冷蔵庫に入っていたチョコを取り出した。
(せっかく作ったけど⋯⋯。凛はきっと、食べられないだろうから)
1つのチョコが、ごみ箱に入れられた。
これからrnちゃんはチョコが食べられなくなり、seちゃんはバレンタインに違うものをあげるようになりました。