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昼下がり。
ふたりが並んで座るベンチのそばに、ふと誰かの声が届いた。
「……あれ?Hoolaじゃん!」
桜の下に現れたのは、ふんわりとした雰囲気のSoozaと、ほんのり顔を赤くして手を繋いでいるFloogullだった。
「ええ〜っ!?ふたり、もしかして……!」
Hoolaの目がキラッと光る。
Floogullはちょっと恥ずかしそうに俯きながらも、ちゃんとHoolaの目を見て言った。
「う、うん……その……付き合うことになったんだ。春になったし、なんか、タイミングが良かったというか……!」
すると隣のSoozaが優しく微笑んだ。
「Floogullくんって、すっごく一途なの。ずっと私のこと、応援してくれてて……。それが、すごく、嬉しかったんだ」
「……わ、わあ〜〜〜!!!!」
Hoolaが顔を覆って、飛び上がった。
「やっばいんだけど!?え〜〜!?めっちゃいいじゃん!!しあわせ大爆発じゃん!!!」
Hyeheheはちょっと目をそらして照れたように口角を上げながら、「ま、悪くないな」と一言だけ。
FloogullはSoozaの手をぎゅっと握ったまま、ふわっと笑った。
「春って、いいね……」
そして──
「せっかくだし、4人で桜の下で写真撮らない?」とSoozaが提案し、記念にパシャリ。
風に舞う花びらが、4人の笑顔を包み込んだ。
***
そのあと、HoolaとHyeheheは帰り道で寄り道しながら、静かな小道のベンチに座っていた。
「さっきのふたり、なんか……いい感じだったねぇ……」
Hoolaがぽつりと呟く。
「ま、俺らも悪くないけどな」
Hyeheheはポケットから小さな桜の花を取り出して、そっとHoolaの手のひらに置いた。
「これ、押し花にしようぜ。……お前との、春の記念に」
「……っ、ふ、ふふっ……!ずる〜い、そういうの……!」
嬉しそうに笑いながら、Hoolaはその花をじっと見つめた。
「来年も、その次も、いっしょに押し花作ろうねっ!」
「おう。……絶対な」
そう言ってふたりは手をつなぎ、桜並木をゆっくり歩いていった。
いつか散るとしても、
この春は──きっと、ずっとふたりの心に咲き続ける。
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