テラーノベル
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「夏だ!!海だ!!かき氷だァァァ!!!!」
開口一番、それを叫んだのは他でもないHoolaだった。
砂浜に降り立って一歩も波に近づかず、真っ先に向かったのは、かき氷の屋台。
「え、海入んねぇのかよ」
呆れたように言いながらも、HyeheheはHoolaの隣で、涼しげなブルーハワイを注文していた。
「お腹冷やしてから入るのが、夏の通じゃん?知らんけど!」
Hoolaはイチゴ味のかき氷をスプーンでほおばりながら、ちゃっかりベンチに腰を下ろしている。
──しかも彼女のラッシュガードには、やけに可愛いフリルがついていた。
Hyeheheはその姿にチラと目をやり、「……お前、はしゃいでんな」と口元を緩めた。
***
冷たい氷でお腹を落ち着けたあとは、浅瀬での水かけ合戦が始まった。
「ひゃっ!つめた!!」
「へっへ〜、反撃しろよぉ〜?」
「くらえ!うおらああああッ!!」
「ぎゃー!?服の中に入ったぁ!!」
2人はびしょ濡れになりながら、何度も何度も笑い声を上げ、追いかけ、追いかけられ。
──気づけば、遠くで太陽が傾き始めていた。
***
海から上がって、砂浜で日焼けタイム。
2人はビーチマットの上で、タオルを敷いて並んで寝転がっていた。
「なあ……焼けたら、色違くなるな」
「えっ、うちらで?どっちが黒くなるか勝負する?」
「どっちでもいいけど、負けたら……ほっぺにチューな」
「は!?!?!?」
Hoolaが飛び起き、赤くなった顔でHyeheheを睨みつけた。
「い、今の聞き捨てならん!!覚悟しろ!!」
「おーこわ、焼ける前に燃えてんじゃん、お前が」
照れたように笑いながらHyeheheがうつ伏せになると、Hoolaはぷいっとそっぽを向いた。
だけどその頬は、かき氷よりもずっと真っ赤だった。
***
その後、夜まで砂浜で遊びつくした2人は、夕焼けに染まる海を見ながら静かに手をつないだ。
寄せては返す波と、ゆらゆら揺れる水面の光。
何も言わずとも、心が伝わる──そんな、夏の終わりのひとときだった。
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コメント
4件
本当神小説でびっくりしました…この小説のおかげで私もHoola x Hyehehe推しになりそうです…🥹