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千空ちゃんが素直に手繋いでくれるなんてジーマーでどういうこと?!とゲンは自我が戻った後もずっと頭で考えていた。
ゲンが色々考えているとついに目的地に着いた!
そこには存在感のある大きな球型のフォルムをしている建物があった。
「着いたよ〜!千空ちゃ〜ん!」とゲンが言う。
千空は「…ここって、プラネタリウムか?」
と言うとゲンは
「そうそう!ほらほら、行こ!」と答えた。
建物に入ると中は暖房で思った以上に温かく、プラネタリウムを見にやって来た人が押し寄せてきて2人の距離は先程と変わっていないが、千空とゲンの繋いでいた手は自然と離れてしまった。
「あ…手が……ゲン、!」と千空がゲンに向かって言った。
手が、、もう一度繋ぎ直してぇ。…もう一度だけ、、。
でも何て言ったらいいのか分からない…。外で手を繋いで歩いていた時は冷えるからという口実があったからだ。けれど今は建物の中で暖房が効いていてだいぶ温かい。手を繋ぐための理由が見つからない、、。
千空が言うのを躊躇っているとゲンが「千空ちゃん、どうかした?」と答える。
千空は「…いや、何でもねぇ。」と言って何事もなかった事にした。
大勢が集まる会場に行き、2人は席についた。
プラネタリウムが始まると何も言わずに千空は目を輝かせた。
ゲンは千空のキラキラと輝く瞳を横からそっと見ていた。
ゲンは「連れて来てよかった」と小さな声で呟き、満足そうな顔をしていた。
数時間後、プラネタリウムの上映が終わってゲンは腕時計を見ると時刻はもう昼の12時。
「プラネタリウム、ゴイスーだったねぇ!で、もう昼だし千空ちゃんは何食べたい?」
「あぁ、中々悪くなかった。後、ラーメン食いたい」とゲンが質問した後に千空が質問の答えを返した。
「ラーメンって言うと思ったから調べておいたよ〜 」とゲンが得意そうに言った。
千空は「おぉー。さすが、頼れるメンタリスト様だな。」とゲンを軽いノリで褒め称える。
「と言う事で、ここからはタクシーで一気に今日泊まる旅館付近の美味しいラーメン屋にいっちゃお〜⭐︎」とゲンが楽しそうにタクシーを呼んだ。
「あ”?何で今まで歩きだったんだよ、?」
と千空が言う。
「タクシーの存在忘れてたの笑」と言うゲンだったが、本当は2人きりの時間を多く確保したかったとは流石に言えない。というかずっと歩いていたらゲンは芸能人なのでそろそろ一般人に見つかもしれないし、千空のミジンコ体力では力尽きて疲れてしまう。結果、タクシーで行くしかない。
2人はタクシーに乗り込んだ。
一時間後、目的地に着いた。
千空がタクシー代を払おうとするとゲンが「俺、一応芸能界で今を生きるメンタリストだよ〜?だから、ここは俺が払うよ♪」と笑顔で支払ってくれた。
ちなみにプラネタリウムのチケットもゲンのポケットマネーで千空の分もセットで払ってくれている。
ラーメンは奢ろうと思った千空であった。
ラーメン屋に入るとラーメンのいい匂いが全体に広がっている。
このラーメン屋の良いところは珍しくも普通の一般席の他に数人用の個室になっている席があるという点だ。
ラーメンを食べている最中に
「あれ、あさぎりゲンじゃね!?」と騒がれても困る。という事で、評判も良く芸能人のゲンにも都合が良いこの店を選んだ。
「お待たせしましたぁ!本店限定、寒い冬に食べたい盛り盛りラーメンで〜す♡」
と店員が2人にラーメンを渡してから去っていった。
「ジーマーで個室にして良かった。この時間帯人多いからね笑」とゲンが言った。
千空は「あぁ”、周りにチラチラと見られながらラーメン食うのはさすがにごめんだわ」
と言ってから早速ラーメンを食べようとしたら、ゲンに「髪の毛ちょ〜とだけ触って良い?」と言われた。「あ”?何する気だ?ゲン、てめぇは…まぁいい、好きにしろ…」と髪を触ることを許可した千空。
千空が許可した途端、ゲンは器用な手で秒で千空の髪の毛を結った。
何をされてるか分からない千空は諦めてラーメンを食べ始めた。
すると、あまりのおいしさに「美味すぎだろ、これ。」と言った。
ゲンは千空のキラキラと輝く笑顔を見て、
パシャっとスマホで千空を撮った。
「あ”?今撮ったか?」と千空が気付くとゲンは「えー?何のことー?」と楽しそうに答えた。