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⚠地雷の方はここから引き返すことを推奨します。(本編とは関係なく私が書きたいと思ったので書きました。)
とある曲が元となっています。曲パロにはならないよう最低限の努力はしたつもりです。
「みどり…お、俺人…殺しちゃった…」
梅雨入りし始めた頃ずぶ濡れのまんま、
部屋の前で泣きじゃくっていた。
夏が始まったばかりというのに、
彼は寒がるようにひどく震えていた。
これが俺と彼の逃走劇の始まりだった
「殺したのは、いつも悪口言ってくるアンチ。
もう嫌になったから、直接呼び出して話をしたんだ。そしたら殴りかかってきたからさ、避けたの。あいつ転んでさ、んで、打ち所が悪かったんだ。そのまま変な方向に骨が曲がって…俺、怖くてすぐに逃げ出しちゃった。
もうここには居られないと思うし、
だから、どっか遠いとこでみどりに迷惑かけず死んでくるよ」
そんな君に俺は言った。
「ソレジャオレモツレテッテ!」
財布を持って、ナイフを持って、
携帯も必要なものは全部カバンに詰めて、
俺らにいらないものは全部捨てよう。
あの写真とかあの日記も、
今となっちゃもういらない。
人殺しとダメな人間の彼と俺の旅だ。
そして俺らは逃げ出した。
この狭くて理不尽なこの世界から。
家族も運営の奴らも何もかも全部捨てて君と二人でひたすら逃げた。
「ネェ、トオイトオイバショデフタリデシノウヨ。
モウコノセカイニカチナンテナインダカラサ。
ヒトゴロシナンテソコラヘンニイッパイイルヨウナモンジャン。
ラダオクンハナンニモワルクナインダヨ。
結局俺ら誰にも愛されたことなどなかったんだ。これからもそう思うかもしれない。
だけど、そんな嫌な共通点で俺らは簡単に信じあってきた。
君の手を握った時、微かな震えも既に無くなっていて
誰にも縛られないで二人行くあてもなく電車に揺られ眠っていた。
金を盗んで、二人で逃げて、
どこにも行ける気がしたんだ。
ここまで逃げてきたんだ。
今更怖いものは俺らにはなかったんだ。
額の汗も、転んで滲んだ血も
「今となっちゃどうでもいい。
どうせ、あぶれ者の小さな逃避行の旅なんだから」
いつか夢見た優しくて、誰にも好かれる主人公なら、
汚くなった俺たちも見捨てずにちゃんと救ってくれるのかな?
「みどり、俺はね、そんな夢なら捨てたよ、だって現実を見なよ。
シアワセの四文字なんてなかった、
今までの人生でわかっちゃったじゃん。みどりなら分かるでしょ?
自分は何も悪くないんだと誰もが頭のどこかできっと思ってる。あいつもそうだったんだろうな…」
俺らはどこかの川に行った。
あてもなく彷徨う蝉の群れに、
水も無くなり揺れ出す視界に、
迫り狂う鬼たちの怒号のような雨にに、
バカみたいにはしゃぎあい
ふと君はナイフを取った。
「みどりが今まで傍にいたからここまでこれたんだ。
だからもういいよ。もういいよ」
「死ぬのは俺一人でいいよ」
そして___は首を切った。
理解ができなかった。
まるで何かの映画のワンシーンだ。
白昼夢を見ている気がした。
いっそ白昼夢であって欲しいと願った。
けれど気づけば俺は捕まって。
君がどこにも見つからなくって。
君だけがどこにもいなくって。
探しても探しても見つからない。
そして日にちは過ぎていった。
ただ暑く、憂鬱な日々が過ぎてった。
家族も運営の奴らもいるのに
なぜか君だけはどこにもいない。
心が空っぽになったような、そんな気がした。
あの白昼夢を思い出す。
俺は今も今でも笑ってる。
君とずっと遊んでるんだ。
君に言いたいことがあるんだ。
「_____」
九月の終わりに思い出して
六月のあの湿ったような匂いを思い出すのを繰り返す。
君の笑顔は、
君の無邪気さは、
今も俺の頭の中で残り続けている。
誰も何も悪くないよ。
君も何も悪くはないから
もういいよ。
こんなもの全部投げ出してしまおう。
そう言って欲しかったんだよね? ねえそうでしょ?___
ここまでお疲れ様でした。如何だったでしょうか?曲パロにはならないよう気をつけたのですがなっていたらすみません。でも、この世界観が好きなんです。正直死ネタは好きじゃありません。それでも書きたいという思いが強かったので、書いてしまいました。
アンチを殺してしまったらだおくん、そして一緒に逃げるみどりくん。互いが相手のことを好きだったからこその行動ではないでしょうか。
さて、作中では___というものが何回か出てきたと思いますが、どっちの名前が入るのでしょうね。
ただいま、百合の方も書いていますが、 テスト前なのでしばしお待ちください。本当にごめんなさい。テスト前なんです…あげられるのは6月後半になると思います。ちょこちょこ書くのでお待ちください!