「あの!あの、これ…良ければ受け取って下さい!」
今日は2月14日。
そんな日に俺は、人生で母親以外二度目のチョコレートを貰った。そう、実はこの俺、あまりモテないのだ。
一度目の母以外の異性から貰ったチョコレートも義理だったし、これも恐らく義理かドッキリの類だろう。
・・・とはいえ、美味そうだし貰っておくか。
「嗚呼、有難う。受け取るよ。」
俺がそう言うと、チョコレートの彼女は安堵したように息を吐いた。
「お返事は何時でも良いので!…一応連絡先だけ預けておきます!」
そう言って連絡先を書いた紙を押し付けて去っていく彼女。
一応スマホに追加しておいた。
というのも俺、実は好きな人がいるのだ。
誰とは言わないが…
そうして一度教室に戻り、帰ろうと廊下を歩いていると、
空き教室に先程の彼女と俺にダル絡みしてくるクラスメイトが居た。
「あのさ、愛梨ちゃん。俺、愛梨ちゃんが好きだ。」
「ほ、本当ですか!?実は私も君が好きだったんです!」
「ほんと!?…じゃあ、つ、付き合お..?」
「はい!」
そんな2人の様子を見て“私”は思わず走り出していた。
・・・キープかよ。やっぱ女は最低だな‼
無性に消えたくて堪らなかった。
無我夢中に走り、気が付けば美術部の前に居た。
「あれ、随分と息を切らしてるね。失恋?」
その声の主はクラスメイトの俗に云う不思議ちゃん。
「んだよ。」
そう返すと彼女はふふと微笑み、再び口を開く。
「君、秋山君のこと好きだったでしょ。」
そんな言葉に思わず目を見開く。
秋山は先程の告白されてた男だ。
「なんで…。」
彼女は簡単だよ。と言い、笑う。
「バレバレなんだよ。君の視線の先には基本彼が居るし、君がゲイって噂もあるからね。」
再び驚く。そんな分かり易かっただろうか。
「で、君はどうしたいの?恋の失敗程度で死にたい?」
「うん。死にたいよ、凄く。こんな生きずらい世から消えたい。」
「じゃあ、裸になって死になよ。」
「は?やだよ恥ずかしい。」
「なら生きなよ。死ぬのは他人にどう思われても良くなってからの選択肢だよ。」
「…私、貴方のこと好きになったかもしれない」
「は?」
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ブルピリのユカちゃん参考というかパクリました。
バレンタインということでふと思い付いたものに色々足していったらこうなりました。笑
てことでHappy Valentine!
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