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──────メテヲ視点──────
スタッ
そんな軽い音ともにメテヲは地上に着地する。そこは、深い深い森の中で唯一真っ平らな平面。そこだけ草の丈が短く、誰かが何回も歩いて地面が固まった結果だとわかる。メテヲは服装を変える。明らかに服装が天使だったからだ。死神様の位置の補足というのに最高神様の使いのものだとバレれば警戒されるに決まっている。そして、なぜこんな鬱蒼とした森に来たのか。これもまた死神様に警戒されないため。まだ神界の神聖な空気にしか触れてないメテヲは、この地上ではありえない匂いをまとっている。普通のやつらが吸えばすぐに眠りにつき、幻覚を見て、すぐに戦闘不能になるもの。常人はすぐに優しい夢に包まれ死にゆくだろう。…まあ、つまり生物がいるところに行けば瞬く間にその生物は死ぬ、ということだ。神聖な自分の身を穢すのはあまりいいものではないが、これも最高神様のため。メテヲは森の中で静かに立ち止まり、その場に留まり続ける。神聖さが汚れるのは思いのほか早く、自身の身が穢れていくのを感じる。───気持ち悪い感触。自身の中身から毒されていく。メテヲの中が下界の空気に触れることを拒絶し、そのせいで順応が遅れる。これは、仕方の無いことのなのだ。耐えろ、耐えろ、耐えろ───。
「───ぽまえ、大丈夫か?」
小さな手がそっと、メテヲの手に触れる。───穢らわしい。メテヲは反射的にその手を弾き、距離を素早く取る。そしてハッとする。無意識にこの行動を取ってしまったが、普通に怪しい。地上生まれのこいつはメテヲがどう見えているのだろうか?…、あれ?というかこいつ、メテヲの近くにいるのに死なない?
ひとつ、冷や汗をかく。これが、運命というものか。───目の前にいるのは、最高神さまが仰っていたメテヲとは、別の神の使者。いつの日か、最高神様に仇なす存在。
バチッと脳が震える。この不快な感触にメテヲは眉間に皺を寄せた。なんだ、この、忌々しい感覚は。あまりの痛さにメテヲは頭を抑える。目の前にいるそいつは心配そうにメテヲの近くに駆け寄り、その小さな手をメテヲのおでこに押し付け、もう片方の手はそいつのおでこにあてた。
「…なにしてんの。」
「もしかしたら、病気かもなーって。」
はぁ、と深い溜息をつきながらそいつを見る。先程明らかな拒絶を示したというのにこいつは懲りずにメテヲに近づき、しかも相手の心配をし始める、という珍妙な行動をしたのだ。そりゃ呆れでため息も出る。
メテヲは、そいつを上から下まで見る。白髪の美しい外ハネの単発、水のように透明感のある丸い瞳、モチモチのほっぺ、水色のケープを被り、一丁前に服を着て半人間のように振る舞うそいつはおそらく獣人であることがわかる。なるほど、神の使者というのは間違いではないようで、そいつは神に愛されたかのような優れた美貌と愛おしさを併せ持っていた。
モチモチの小さな手がメテヲのおでこを撫でる。───なぜか、この行動をされるのが久々な気がする。そんなこと、あるわけないのに。メテヲは、1歳の時から最高神様の英才教育の下育てられたはずなのだから。
また、脳がバチッと反応する。その痛みに思わず顔を歪ませると、その小さなしろくまはあわあわとその場を無意味に動き回ったあと、だっとどこかに走り去っていく。
───メテヲはようやく安寧を手に入れる。メテヲはその場でうずくまり、痛みに耐え続ける。はっはっと荒い息が吐き出される。未知の痛みに対抗する術はなく、メテヲは頭を抑えてただひたすらに耐え続ける。
───脳内に誰かの声が聞こえ、意識がブツっと切れたのはその数十分後のことだった。
「あ、ぜん!この子、目が覚めたみたいよ!」
「良かった〜!あ、ぽまえ元気〜?」
起きてそうそう、高いふたつの声が脳にガンガンと響く。それはメテヲの安寧が消えたことを意味する。けれど、おそらく好意であるこの行動を無視するわけにも行かず、メテヲはゆっくりと半身を起こす。そうすれば、先程のしろくまともうひとり新たに増えたやつはキャッキャッと喜ぶ。…何が嬉しいんだ、理解できない。その行動を訝しげにみつつ、メテヲはぺこりと一礼する。これ以上、誰かと関わるという状況は勘弁して欲しかった。
「あぁ!自己紹介がまだだったわね!私は魔法使いのレイ!将来は魔女になる人間よ!」
レイ、と名乗った少女はその場でくるりと回転し決めポーズを取る。しろくまはそれを拍手で褒めたあと、あ、と付け足すかのように手を上げながら自己紹介をはじめた。
「ぽれはしろくまのぜんこぱす!この魔法使いとここら辺で住んでるの!」
…元気だ。声がでかい。耳がキーンとする。先程まで痛みに悶えていた人間に向ける声量じゃない。けど、そんな不満を口にするほどメテヲは子供ではない。これはメテヲと自己紹介しないといけない流れだな、と察してこの世界に対するメテヲの設定を発表する。
「…初めまして。メテヲはメテヲ。人間の科学者で薬草を取りに来ただけなんだ。まあ、すぐに帰るよ。」
そういえば、レイはメテヲの手を勢いよく取り、ガっと、距離を詰めて頬を膨らませたながら大きい声で言い放つ。
「あなたさっきまで倒れてたんでしょ!ここら辺は知能のない魔物が多いし…。しばらくは安静にしてなさい!そしたら、近くの街までおくってあげるから!」
「…別にひとりで帰れるんだけど。」
「ぽまえさっきまで倒れてたじゃん!危ないよ!休んでから帰りな!」
「いや、申し訳ないし…。」
「はいはい!そんな事言わないの!ほら、まだ寝てな!ご飯作ってあげる!」
…これは断れないやつだ。2人の圧に負けメテヲは大人しく小さなベッドと思われるものに寝転んだ。
ここで切ります!週一投稿になりつつあるこの物語…。まあまあ、いいでしょう!ちなみに今回出てきたレイは普通に人間で魔法が使えるだけのやつです。弱いです。そしておそらく本物のぜんが出てくることは初めてでは?ぜんの本来の力は全ての状態異常を筆頭としたデバフを無効化、そしてぜんとその仲間達バフを大量に与える。戦闘はそこそこできるけどサポーター寄り。って感じですね〜。食べたやつの能力を得るのは名無しの能力です。つまりこのぜんは名無しに会う前のぜんですね。そしてメテヲさんが初めて会う生物でもあります。
それでは!おつはる〜
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観測者l!!@活動一周年☆
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コメント
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うわあ、今回メテヲ視点だったんだ…!神聖すぎて地上の空気に毒されるって設定、めっちゃ重くて好き。しかも初対面の相手に拒絶してもなお心配してくるぜんの優しさに、メテヲの戸惑いがにじんでるのが胸にきた。痛みに耐えてるのを必死に隠そうとする感じ、わかるなあ…。2人の圧に負けて休むしかなくなるのも可愛かった(笑)この先どうなるんだろう、続きがすごく気になる〜!