自給自足
気分転換で夢を書く
🌸(夢主)がリスカしてたら
前半は全部同じです、後半から変わります
🌸が腕を伸ばした時ちらりと彼女の白くしなやかで華奢な腕が見えた。然し、その腕は美しいというには少し、悩むような腕だった。いっぱいの横線。なんとも痛々しい。太宰ははぁと、小さく溜息をついた。
どんよりとした空。もう月は出ているというのに全く見えない。🌸は今日中にやらねばならぬ事務仕事が山のように溜まっていた。
もし、今日が晴れていて、月明かりが社に差し込むようなら🌸のデスクにある冷めた珈琲も美味しかったのかもしれない。
🌸は気分転換にと、鞄からそっとポーチを取り出した。
社のトイレは2つ。どちらも男女共用だ。🌸は空いていたトイレに入り、扉を閉めると慎重にポーチを開け、静かにカッターの刃を出した。
鉛色の刃は無機質なトイレの証明に反射して鈍く輝く。それを柔らかな線の沢山入った腕に当てると、躊躇いもなく引いた。
すぱっ。と切れた傷口からは温泉の如く生暖かい血が湧き出る。そしてその血が溢れるその前に🌸は別の箇所を切り刻む。何度も、何度も刃を引く。
鉛色の刃は赤黒い刃えと衣装替え。彼女の白い腕も鮮やかな赤に染まる。
こんこんっ…
その時扉が優しくノックされた。🌸は吃驚して声が出なかった。するとその扉はきぃ…と音を立てて開けられる。
🌸は扉の前に立っていたその人に自分の紅を差したようなその腕をあらわにするしか無かった。
太宰
「おや、お取り込み中失礼だったね。」
🌸は太宰のその微笑みに体を小刻みに震わせた。
🌸は泣いていたわけでもなく、喜んでいたわけでもなくただ、『見られた』という事実に怯え混乱していたのだ。
太宰はそんな🌸の左腕をそっと持ち上げ、彼のハンカチを当てた。
「お茶でもしようか」
彼は聖母マリアの如く優しく、暖かい声で🌸に問いかけ、何も言えない🌸の背中を優しく擦り、医務室へと二人で向かった。
乱歩
「あ。」
乱歩はいつもは糸のように細い目を開いて🌸を見つめた。
すると彼はどうするわけでもなくポケットから飴を一つ取り出し、包装を開けて🌸の口内に押し込んだ。
🌸の口の中は甘酸っぱいいちごの味でいっぱいになると理由もわからず涙が溢れ出した。
乱歩はそんな🌸を見て頭をぽんぽんと優しく撫でると、そっと🌸が右手に持っていたカッターを取りゴミ箱に投げ入れる。
そして、トイレの鍵を締め、🌸が泣き止むまで子供のように暖かいその手で頭を撫でた。
国木田
「貴様っ…何をしているっっ」
国木田は眉間にシワを寄せた。
🌸は突然怒鳴られ、そして、鶴が機織りをしているようなところをみられ恐怖で泣き出した。
すると国木田はすぐに己のしたことに気づき、🌸に謝ると流れるようにカッターを取り上げる。そして🌸に何があったのか不器用ながらも頑張って🌸の🌸を夜が明けるまで聞いた。
敦
「🌸さん!!やめてください!」
扉を開けた敦は🌸の右手を掴んでカッターを無理やり取り上げた。この対応はいいとは言えないが🌸は何も云わず、何もせず、されるがままで黙っていた。
「🌸さんだけの身体じゃないです…」
「別に…わたしの体だし、痛いのは私だけだし」
「辛かったんですよね…」
敦は「気づいてあげられなくてごめんなさい。🌸さんが大変だったのに僕は気付け無かった。」と
🌸は敦のその優しさに負けて、ぽろぽろと泣き出した。
敦は🌸の涙を拭い、医務室で手当をし、二人でクレープを買いに向かった
コメント
1件
実際こんなこと が あればいいなぁ 、、、