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森「…此れは如何言う事かね?」
太宰「…..」
森「異能を無効化する弾丸を隠し持っていた事が君達のおかげで発覚した」
森「確かに良い報告だね」
森「でも其の代償に中也君を失った」
森「此れはうちにとって大きな損害だ」
森「原因は何かね?」
太宰「僕の予測ミスです」
太宰「何も力を持っていない只の組織だと予測しました」
太宰「でも違ったんです」
太宰「中也に対抗出来る敵や僕と相性の悪い敵、おまけに異能無効化の弾丸を隠し持っていた」
森「予測は出来なかったのかい?」
森「もし予測が出来なかったとして臨機応変に行動は出来なかったのかい?」
太宰「…申し訳ありません」
森「と言うか、可笑しい点がある」
森「中也君の額を貫いた弾丸は真っ直ぐに正確な位置に撃たれていた」
森「一番苦しませない位置に撃たれていた」
森「戦闘中の悲劇ならこんな正確に弾丸が当たる事は先ず無い」
森「…何か知っているのでは無いかい?」
太宰「…僕が中也を殺しました」
そう呟くと森さんは目を見開いた
森「…其れは何故かね」
僕は嘘を吐くのが得意
太宰「苦しそうにしていたので楽にしてあげたかったからです」
太宰「中也にとっては最適解でしょう」
中也の名誉は僕が守る
森「確かに中也君にとっては最適解だったのかもしれない」
森「しかし、組織としては如何かね?」
森「何の利益が得られる?」
太宰「…..」
森「もし瀕死の状態で此処に運ばれ、何かしらの後遺症が残ったとしても」
森「彼は組織に利益を与え続けてくれる存在だった」
森「其の利益を君が無に帰したんだ」
森「どれ程の重大なミスを犯したか理解しているかい?」
太宰「はい、」
森「君の処罰は中也君の葬式が終わった後だ」
森「逃げても無駄だからね」
太宰「…判っています」
そう言い残して部屋を後にした
中也が死んでニ日が経った
中也の立場が準幹部だった事もあり
葬式は盛大に開かれた
僕は中也の葬式には参列しなかった
いや、出来なかった
心の奥にポッカリと穴が空いている感覚だった
もう何も感じない
何も考えたく無い
早く死にたい
早く中也の元へ逝きたい
そんな事を考えていると何時の日かの思い出が蘇った
中也「太宰は最初からポートマフィアとして生きてきたのか?」
太宰「さぁ、如何だと思う?」
中也「まぁどうせ自殺してる処を首領に拾われたんだろ」
太宰「僕へのイメージ酷く無い!?」
中也「ちっとも酷くねぇよ」
中也「大体、何でそんなに死にたいんだ」
太宰「…逆に聞くけれど中也は何で生きたいの?」
中也「そうだなぁ」
中也「自分の存在を証明したいからだな」
太宰「うわぁ、厨二病」
中也「五月蝿ぇよ!」
中也「自分は【人間】だって証明したい」
太宰「前も言ったけれど中也は人間だよ」
中也「自分で証明したいんだ」
中也「自分を納得させられるように」
太宰「ふぅん」
太宰「既に中也は森さんに気に入られてるし利益をもたらすから十分証明できるし価値もあると思うけど」
中也「俺何て未だ未だだぜ」
太宰「でもさ、何の価値も無い人間も此の世に居る訳でしょ?」
太宰「何の価値も無いのに生きてるって滑稽じゃ無い?」
中也「価値の無い人間何て此の世に居ない」
太宰「皆んな自己中だし我儘 」
太宰「頭が無くて話が通じない」
太宰「僕はこんな世界早く消えれば良いのにって何時も思ってる」
中也「皆んな違うから面白ぇんじゃねぇか」
太宰「中也って矢張り変だね」
中也「お前はさ」
中也「人を殺し続ける人生だったろ?」
太宰「勿論だよ」
中也「人を助ける人生って興味ねぇか?」
太宰「人を助ける人生?」
中也「あぁ」
中也「困ってる人を助けるんだ」
中也「何か面白そうじゃね?」
太宰「面白く何て無いよ」
太宰「きっと面倒臭い事ばかりだ」
太宰「大体そんな事して何になるの?」
中也「何にもならねぇよ」
太宰「じゃあ意味無いじゃん」
中也「只の自己満足だ」
中也「俺に人を助ける仕事は向いてねぇからそんな人生は歩めないが」
中也「俺は俺なりに人を助ける人生に近い人生を送りたいってずっと思ってんだ」
中也「だから俺は仲間を絶対ぇに見捨てねぇ」
中也「仲間は家族同然だからな」
太宰「あっそ」
中也「手前も未来の事考えてみろよ」
中也「自分が如何在りたいのか考えるのは大事だと思うぜ」
太宰「役に立たないアドバイスをありがとう」
太宰「もし真剣に考えたとしても人を助ける人生何て僕には絶対に送れないよ」
中也「そんなの判らねぇじゃねぇか」
中也「もしかしたら転職してるかもしれねぇぜ?笑」
太宰「在り得なさすぎでしょ」
中也「じゃあもし俺が死んだら太宰が代わりに人を助ける人生を送ってくれよ」
太宰「僕には無理だよ」
太宰「第一、君は死なないから送る事も無い」
中也「無理じゃねぇよ」
中也「人間はきっかけ一つで変われる」
人を助ける人生、か
あの時は如何でも良いって深く考えなかった
人を助けるって何だろう
何をしたら助けたって事になるのかな
僕は人を殺し続ける人生だったから
想像も出来ないな
中也、君は何を想像して語っていたの?
僕が唯一君を理解できなかったのはそう言う想像力的な面や感情的な面だった
僕は常に最適解と利益を考え行動する
そう教わって生きてきた
其れ以外の生き方が僕には判らない
君は判っていたのかな
真剣に考えておけば良かった
後悔ばかりが押し寄せる
中也は人を助ける人生が面白そうだと言った
あの時は言わなかったけれど
中也の性格は誰よりも人を助ける事に向いてる
君こそ転職する可能性があった
僕には在り得ないと思っていた
今でも思っている
でも、
でも君は僕にもし自分が死んだら代わりに人を助ける人生を送れって言った
僕に向いていない事は判っている
でも此のまま此処に居ても処刑されるだけ
なら、折角なら中也のお願いを叶えてあげる
だからずっと側で見守っててよ
ずっと側に居てよ
どうでしたか
感想聞きたいです!
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