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1話の数週間後のお話
噴宮要素ないけど匂わしてる
それから、数週間が経ったぶどうヶ丘高校でのある日。昼休みになり、賑やかさを増す二学年の廊下。
輝之輔は、教科書を胸に抱えて静かに歩いていた。
あの悪夢のような日から、体調は完全に元に戻っている。またいつものように、人の『恐怖のサイン』を観察する日々に戻るはずだった。
角を曲がろうとした、その瞬間。
ドンッ────
と軽い衝撃と共に、誰かと肩がぶつかった。
「っと、わりぃ……って、てめーッ……!?」
輝之輔が勢いよく顔を上げると、そこには驚きで目を見開いた噴上裕也が立っていた。
いつも通り、3人の取り巻き達を後ろに引き連れて、格好をつけた姿で。
「ふ、噴上裕也ッ……!?」
輝之輔も思わず、大きな声を上げてしまった。
「てめー、何でここにいんだよ!?」
裕也が周囲の目を気にするように、声を少し潜めながら輝之輔の胸ぐらを掴みながら顔を近づけてきた。
「それは僕のセリフだ! 何で君がここにいるんだ!?」
「何でって、俺が二年生だからに決まってんだろーがッ! てめーこそ、まさか同じ学年だったのかよ!?」
「知るわけないだろ! 僕はただ、静かに学校生活を────」
学校という日常の空間でばったり会ってしまった二人は、お互いに顔を真っ赤にして言い合いを始めた。
「おい、輝之輔。あの時のこと、誰かに話したらただじゃおかねぇーからな?」
裕也が指を指して脅してくる。
「ふん…、誰が話すか。僕にとっても、あれは一生の不覚なんだ。忘れたいのは僕の方だよ!」
輝之輔はプイッと横を向いた。
だけど、脳裏にはあの時、裕也にしがみついた時の、高くて安心する体温が鮮明に蘇ってくる。
「……ねぇ、裕也ちゃ〜ん、その地味な子だれ〜?」
取り巻きの1人、アケミが甘ったるい声で聞いてくる。
裕也は一瞬、きまずそうに視線を泳がせた後、フッと鼻で笑った。
「あ? いや、なんでもねーよ。ちょっと生意気な野郎がよ…」
「何だと……?」
輝之輔は噴上を睨みつける。
だが、裕也は「じゃーな」と手をひらひらと振って、取り巻き達を引き連れて歩き去ってしまった。
「何が『生意気な野郎』だ。あの時、僕を心配そうに見ていたくせに…」
輝之輔は小さく毒づきながら、足早に自分の教室へと向かった。
続く
#キャラ崩壊
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コメント
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読ませていただきました。学校でばったり再会する二人、ちょっとした言い合いから始まるのに、輝之輔の脳裏に鮮明に蘇る“あの時の体温”がすごく良かったです。口では強がってるのに、心では覚えてるっていうその食い違いが、じんわり来ますね…。続き、すごく気になります!