テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
2026/01/09
続きです
sh視点
「いただきまーす」
sm「いただきます」
2人でスマイルが作った飯を食べる。
…今日1日ずっと、これが日常になるという実感が湧くことは無かった。
(告白したのは俺なのに…)
勇気を出したものの、このままじゃ不甲斐ない。
でも、仕方ないじゃないか。と言い訳をつくる。
俺は、スマイルのことが何よりも好きだ。
透き通るような白い肌、眼鏡の奥のアメジスト。
何事にも冷静に対処し、時にその宝石のような顔を崩して笑う、そんな彼が。
彼のすべてが綺麗だと思った。
俺は狩人。生きていくなら独りでも十分だ。まだ10代後半の若い男になら、選択肢は無数に存在する。
その選択肢の中からスマイルを見つけ出した。
これ以上の幸運は無いだろう。
「ごちそうさまでした。先風呂入っていい?」
sm「ああ。」
…ただ、その好意が問題だった。
スマイルが好きだ。大好きだ。だから、髪を耳にかけるそのちょっとした仕草にすら、思わず釘付けになってしまう。
先程の食事を共にした時だってそうだ。
伏せ目がちに料理を口にするスマイルの、あの顔。
「綺麗だった、な…」
スマイルが作ってくれた料理を疎かにしてしまうほどに見蕩れてしまうところだった。
「心臓持たねぇ…っ…!」
シャワーを浴び、浴槽に浸かりながら呟く。
要はあまりにも好きすぎて耐性が無さすぎる、ということ。
とりあえず、今日は絶対に一緒のベッドで寝る。
めちゃくちゃ恥ずかしいけど、なりふり構ってられないだろう。
「…よし」
立ち上がる。俺の身体にのしかかっていたお湯がザバザバと音を立てて落ちた。
「…なぁ、スマイル」
sm「ん、なに?」
本を読みながら返答するスマイル。
俺は優しくその本を下げ、じっとアメジストを見据えた。
sm「ぇ、っ何…?」
「あ、あのさ、……今日、一緒に寝よ?」
言えた。言えた!
言えたけど俺っ、情けなくなかったか?
できるだけ優しく微笑みながら言ったつもりだけど、変な顔してなかったかな…
スマイル全然返答しない…なんかフリーズしてる?
早くなんか言ってくれ、頼むから……
sm「ぇっ…ぁ、その、いい、のか…?」
「!!っ、もちろん、だって俺たち夫婦だろ?」
sm「…嬉しい」
「…へっ?」
sm「嬉しい、から!一緒に寝よ、ほら。」
スマイルの細くて綺麗な手が俺の腕を掴み、引っ張るようにして歩き出す。
彼の横に並び、指を絡めて手を繋ぐと、彼は顔を耳まで真っ赤にしてぷいっと顔を背けた。
嫌ではないらしく、手を振りほどくこともなく、なんならぎゅっと握り返される。俺は酔いしれるような気分でいた。
2人とも不慣れで不器用だけど、確かに愛し合っていると実感したから。
sm「…シャークん」
「ん?」
sm「手、これじゃ寝れないよ」
「あ…ごめん」
ぱっと離すと、スマイルは俺のベッドを手でぽふぽふと確かめるように触り、躊躇うことなく布団を被った。
sm「っ…しゃーくん…」
布団の中で手を広げるスマイル。
その意図が分からないほど俺は子供じゃない。
それに、彼の逸らされたアメジストと紅潮した耳が見えていないくらい視野が狭いわけでもない。
スマイルが頑張ってくれているんだ。なら俺もそれに応えるべきだろう。
躊躇うことなく布団の中に身体を入れ、スマイルの身体にするりと手を這わせる。
スマイルの身体がぴくっと反応した。少し躊躇い気味に、俺の背中に腕を回す。
sm「……」
「…スマイル?」
sm「あったかい……」
疲れてしまったのか、微睡みに弱々しく抗うスマイルの声は、飴のように甘くて可愛らしい。
「疲れただろ、いつでも寝ていいから…」
sm「しゃーくん」
俺の言葉を遮ったスマイル。
唇が受け取った柔らかい感触……
「…え、?」
sm「…しゃーくん」
sm「…だーいすき♡」
sh「はッ…!?//」
sm「……すぅ……すぅ」
待って、なんだ今のは。
自分の心臓の音がうるさい。スマイルを起こしてしまわないか心配なくらいに。
あんなに可愛いスマイルは見たことがない。
「っ〜//もう、やめてくれ…//」
君に溺れそうだ。
「ん”っ”…」
意識が夢の中から呼び起こされる。
…あれ。
「…夢か」
よかった。あんなに可愛い天使が実在する訳ないし。
とりあえず飯を作ろうか。さっそく身体を起こして……
「…っ!!//」
sm「すぅ……ん、ぅ…」
俺の腕の中で可愛らしい寝息を立てて眠るスマイル。
…やっぱり夢じゃない!!
sm「ん…しゃーくん…?」
「ぁっ、ああ。おはようスマイル。」
sm「おぁよ……」
腕を解き、ゆっくりと身体を起こす。
sm「…ごめん、昨日疲れてて、あんまり記憶なくて…おれ、何もしてないよな…」
「っ〜!!//」
思い出される先日の寝る前の出来事。
「や!何でもない!!」
sm「…そうか?ならいいんだが…」
「おう!…じゃ、朝飯は俺が作るか」
sm「助かる…じゃあ外の子達に餌やってくるか。」
………
やはり、慣れるのにはかなり時間がかかりそうだ。
不器用な人のデレはいくらあっても足りない。
コメント
7件
うわ〜、可愛いっっっ!!!! てか、あきぴやってしゃけスマの子=スマイルから生まれたって事なのか………???? だとしたらそういう所も見てみたいかもしれないです、