第17話「選ばれし者の資格」***
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真夜中。
街の灯りが消えかけた頃、1人の少女が歩いていた。
寿カレン(心の声)「……アノマリーは、もう“限界”に近づいている」
寿カレン(心の声)「次の鍵を開けるには——“選ばれた存在”が必要になる」
彼女が向かう先は、誰も知らない《Magica Order》の“起源”が眠る廃墟だった。
一方、学校。
みこたちは放課後、ふぶきの歓迎を兼ねて集まっていた。
とき「それにしても……あんな影、まだまだ出てくるなんて」
海「もう“終わり”に近づいてるって感じだな……」
ふぶき「皆さま。わたくしも、この命をかけて……最後までお供しますの」
みこ「うん……ありがとう、ふぶき」
そのとき、みこのスマホが突然光を放った。
《Magica Order》:通知
【最終契約に向けて、魔法少女の“適格者”を探します】
【選ばれるのは、最も“強い心”を持つ者】
みこ「最終契約……?」
らんま「“最終”って言葉が出た……やばい予感だよ」
その夜。
カレンはひとり、《Magica Order》の最深部——“原初の部屋”へと足を踏み入れていた。
そこには、空の玉座がひとつ。
カレン「この椅子に座る者。それが“最後の契約者”」
カレン「次に選ばれる者は、願いを“最も強く抱く”魔法少女」
その瞬間、部屋の天井に浮かび上がる4つの光。
・桜田みこ
・佐々木海
・松下とき
・新城ふぶき
カレン(心の声)「……さて、誰が“最も強い願い”を持っているのかしらね」
その頃、みこは眠れずにベッドの上で天井を見つめていた。
みこ(心の声)「私の願いって……なんだったんだろう」
みこ(心の声)「“ただ魔法少女になりたかった”だけなのに……こんなにも痛くて、怖くて、重たいなんて——」
らんま「みこ……本当に、それだけ? “誰かを守りたい”って思ってるから、ここまで来たんじゃないのか?」
みこ「……うん」
みこ「私は——みんなを、守りたい」
その言葉と同時に、彼女の胸に淡く光る紋章。
《Magica Order》の記章が、少しだけ赤く輝いた。
次の日。
廃墟の中に、ついに“選ばれし者”が呼ばれる。
《通知:契約の扉が開かれます。集結せよ》
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