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【 心の隙間に咲く影 】
第1話 過去
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ぼくは昔から いつも空想にふけっていた。
それが楽しかったんだ。
名前は 綾羽。
座長)君には才能がある。
綾羽) ありがとう ございます。
ぼくには誰にでもなりきれる才能が
あったみたいで
旅一座の座長にも認められて
舞台演者にもなった。
その看板種目は、
【少年を主人公にした幻想劇】
ぼくは、主人公の少年役だった。
綾羽)男の子になりきらなきゃ。
舞台の上では誰かになりきり、
舞台を下りれば「女の子」として見られる。
不思議な感覚だったよ。
?)わたし…いや、ぼく…
でも、時が経つにつれて、
自分がどこからどこまでが「綾羽」なのか
観客も、仲間も、
自分さえも分からなくなって。
そんな時、ぼくの家族が鬼に襲われ、
喰われた。
綾羽)ど….どうしたの..?母さん….
誰にもその痛みをうまく
伝えられなかったよ。
もう、自分の涙さえ他人事に見えて。
そんな時に、あのお方が居場所をくれた。
?)お前の幻は人を惑わす。
ならば、私の支配のために使え。
お前自身が夢に溺れることがないよう、その魂ごと鬼として改造してやろう
気持ちをちゃんと伝えられる場所が
欲しかった。
どんなに体が改造されても、
自分自身のちゃんとした気持ちさえ
分かればいい。
そんな思いだったよ。
無惨)お前の名前は…..影幻だ。
鬼になる事に後悔はしてない。