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僕は、ソニック、エミーと共に買い物へ来たのだ。やはりどこも活気が無く、ただ虚無が流れているだけだった。
買い物とはいえ、活気が無い街は気に入らん。
「…どこも活気がないな、やはりこの異変があるからこそだろうな。」
「まァ、そうだろうな。」
「前はこんなに明るかったのに…残念よ…」
「…見せてみろ。」
僕はエミーから写真を奪い、じっと見つめる。
写真の端っこ、妙に歪んでいた。
” なんだこれは… “ と思いながら見ていた。
「…なぁ、ここ、歪んでないか?」
「確かに、なんでだ?」
「普通に写真を撮っただけなのに?」
何かがおかしいと思ったその時。
グシャアアアアアアアッ!
と、とてつもない音がしたのだ。
「なんだッ?!何処からだッ?!」
「向こうからだ!行くぜ露伴!」
「アタシも行くわ!」
僕らは音のした方へ向かった。
そこは先程居た場所だった、まだ生きている人間が居る。
それなのに、何故か化け物が暴れていたのだ。
僕はどこか【正義感】を覚えていた。
仗助のことを思い出してみる、祖父の意思で町を守ると決めていた。
それと似たような感じだろうか、僕にも【正義感】が湧いていたのだ。
「…仕方ない、ソニック、やるぞ。」
「All light!」
「避難させとくわ!頑張って!」
やはりそうか、化け物は元凶から生み出されている。
僕は読んでいた本をよく覚えていた。
「ソニック、奴は、化け物は元凶によって生み出されているんだ。あとは分かるな?」
「倒しても結局増えるってことか、面倒だな。」
「…そうだろう、僕が何とかする。
君は足止めを頼むよ。」
「OK!」
そう言ってソニックは足止めをしてくれている。
僕は最初に訪れた場所から本を持ち出していて、その本には呪文の様なものが書かれていたのだ。
それを僕は詠唱する。
「…神に成り代わり、邪神に成りえた化け物よ。
その【憎悪】、【怒り】…今すぐ鎮めてやろう!」
そう唱えた、やはり当たっていた様だ。
本が光り出したのだ。
「…?!こ、これは…!」
「What?」
「…ソニック、伏せないと死ぬぞ。」
「O,ok!」
「これでも喰らうが良い、【ライトニング・バスター】…!」
…詠唱しながら、少し恥ずかしいなと思ってしまう。
だが、化け物はどこかへ飛んで行った。
「…やはりこの本、凄く謎だ。」
「Hey、大丈夫か?」
「嗚呼、大丈夫だ。心配有難う。」
「…それにしても、それどこで拾ったんだ?」
「これは、君が通っている学校で拾ったものだ。」
「…hmm…なるほど。」
あまり詳しく知らない様子、仕方ないだろう。
物置にあったものなのだから。
「…こんな本、僕はあまり好きではないんだがな。」
「Hey、さっきのバケモンからこんなの落ちたぜ?」
「何かしら…?」
「…見たことある様な?」
僕はそれを凝視した。
東方仗助の制服に付いていた飾りだった。
「…は?」
僕は、ただそれを拾い上げ見つめていた。
何故ヤツがここにいるのか、そしてヤツはどこに行ったのか。
それをひたすら考えていた。
「露伴?どうした?」
「…東方仗助。」
「…?」
「ヤツは、東方仗助は何処に…?」
「東方仗助?お前の知り合いか?」
「…嗚呼、生意気だが正義感は強く、祖父の意志を受け継ぐ男だ。」
そう言って僕は、仗助の制服の装飾である、
【ラブアンドピース】の意味を持つ物を握りしめた。
(必ず…必ず…僕は君を見つける…。
逃げ出さない、僕は君を…見つける…。)
何を隠そう、僕は仗助と付き合っていたからだ。
絶対に見つける、彼奴は…僕が…
「とにかく、大事な人なんだな。
必ず見つけよーぜ。」
「…嗚呼。」
僕は、ただ歩みを進める。
しばらくして、僕らはいつもの場所に戻っていた。
「疲れた…大変だった…」
「悪ぃな露伴、付き合わせたな。」
「いや、心配するな。」
僕はただ、あいつを思い出していた…