テラーノベル
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「煌ちゃん、一つだけ我儘言っても良い?」
綺麗な顔立ちをした君は_横を向いていて欲しい
きっと_見つめられると_独り占めしてしまいそうだから
「一緒のお墓に入りたかった」
ほんっとに馬鹿だよな_怖いって_隠せてないのに
_九年前(煌Side)_
「煌ちゃん、今日もどうせ宿題やってないんでしょ。」
あぁ_今日もだ
同じことの繰り返しに_ウンザリしてきた
俺は_お前の子供じゃねぇっつーのに
お前は_俺の母親でも無いくせに
心地よいと感じてしまう俺と_きっとお前もいた
「だったら何だよ」
「だから、___」
あれ_なんでコイツ_こんな表情してんだ
「んだよ」
知りたい_かも
「うーうん。今日こそは、教えてやんないからね。」
変わったヤツだった
クラスから浮いても_どんだけものを隠されても_全く動じない
ヘンな奴だった
だから_俺が居ないと孤立しちまう
そう思ってたのは_案外俺だけだったかもしれないけど
登校中も_どんなときも_アイツは気が向いたらその方向へ_何も気にせず行ってしまうから
俺が見守ってないと_そう思ってたのも_案外俺だけだったかも
「お前、怖くないの。」
こんな事を言ったって_
お前は気にしないから_俺も頭を使わず済む
「え。」
ほら_案の定「何いってんのコイツ」みたいな顔で見てきやがった
その表情で分かる_コイツは気にしてない
「だから、クラスに入んの。怖くねぇの」
怖くないと答えるなら_それは嘘だ
怖いに決まってる
だって_誰もお前を見てないんだよ
俺_以外
想定外に_黙り込んだ
マズイと思った_コイツを不機嫌にさせるとめんどくさい
唯一の話し相手である俺とも話さなくなって_一日中下を向いて過ごすことになる
そうすることで_俺は母さんにこっ酷く怒られる_ような気がする
母さんに怒られるぐらいならば_土下座でもしようか
そんなことが頭を過ぎろうとしたとき
「怖いよ?」
想定外の回答
「あははっ!怖いに決まってんじゃん。何言ってんの?煌ちゃん。」
怖いんだ_コイツも
そりゃそうか_コイツも怖いのか
_そりゃそうか
そこから_俺たちは二ヶ月ぶりに互い無言で歩き続けた
_九年前(琳Side)_
「煌ちゃん、今日もどうせ宿題やってないんでしょ。」
煌ちゃん_今日もやってないんでしょ
私分かるもん_何よりも誰よりも_煌ちゃんのことなら
私_煌ちゃんよりもお姉さんだから
煌ちゃんには私が居なきゃね
「だったら何だよ」
あれ_なんで私_こんな表情してるんだろ
自動販売機に映る私は_私でも誰かわからないぐらいに_崩れていた
「んだよ」
知ってくれる_の
でも_でもね_煌ちゃん
知ったら勿体ないものも_私_あると思うの
「うーうん。今日こそは、教えてやんないからね。」
うん_教えてやんない
私のことも_まだね
色んな人と出会ってきて_煌ちゃんが初めてだった
自分で自覚する程に変わっている私を_一人の存在として接し続けてくれてるの
煌ちゃんも_私のこと笑えないぐらいには変わってると思うよ
でもね_私_一人になることは無い
だって_煌ちゃん私にゾッコンだもん
そう思ってるのは_煌ちゃんもかなぁ
登校中も_どんなときも_煌ちゃんは大人で居ちゃうから
私が崩してあげないと_そう思ってたのは_案の定私だけ
だって_煌ちゃん強いもんね
「お前、怖くないの。」
時が止まったみたいだった
煌ちゃんは_今まで笑ってくれてたのに
なんて顔してんの_旧にカッコよくなっちゃってさ
「え。」
きっと煌ちゃん_馬鹿だって思ってるんだろうな
きっと煌ちゃんには_伝わってないだろうな
私が今_死にそうなぐらいに_震えてるってこと
「だから、クラスに入んの。怖くねぇの」
怖いよ
怖いに決まってるでしょ
だって_誰も私を見てないんだよ
怖くて怖くて_仕方ないけど
じゃあ_どうしたら良かったって言うの
煌ちゃん以外_居ないのに
煌ちゃんが守ってくれないと
黙り込むつもりはなかった_口が縫い付けられたように開かない
煌ちゃん_私の弱み握ったみたいにトゲを刺すね
煌ちゃんのことは_私が一番知ってるけど
私のことは_煌ちゃんが一番知っちゃ駄目なんだよ
怖くない_怖くない_怖くない
大丈夫_私は怖くない
言いたくない
言いたく__なかったんだよね
私
でも_煌ちゃんの想定内には入りたくない
段々と下がっていく体内温度は_人工的によって紅色に染められていく
「あははっ!怖いに決まってんじゃん。何言ってんの?煌ちゃん。」
怖くないけど_怖いって言ってみた
煌ちゃんきっと_怖くないって言うと思ったんだろうな_煌ちゃんが驚いてる
そりゃそうか_私_頑張ったもんね
_そりゃそうか
そこから_私達は一ヶ月半ぶりに互い無言で歩き続けた
次回の一言
ー煌ちゃん。知らないの?人間は涙を拭うとき、人肌の温度を求めるんだって!ー
ーへぇ。なにそれ、誰の言葉?ー
ー知らないの。煌ちゃん。全くだね、これはね「黒山琳様」の言葉だよー
ーお前じゃねぇかよー
コメント
2件
ふむ、
すんげぇ、、、、、