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ー「イケメンで大好きだった彼氏と別れ、やけ酒し、家に帰宅…しようとしたら玄関先で別のイケメンが待ち伏せ…」
はぁ…情報量過多。死んじゃう。
明日絶対二日酔いになる。分かりきってる。
でもこうでもしなきゃこのモヤモヤは消えなかった
ー
「ちょっと歩こうかな。」
やけを起こしてしまったことが嫌でも頭から離れない
今日まだ月曜だよ…
こんなんで1週間過ごせるのかな
そんな事を考えながら道を歩いていくと裏路地の奥から声が聞こえてきた
え、何。まさか幽霊?
なんて考えて怯えて、でも気になってしまう。
人間の性です。許して
好奇心には抗えない。と、ゆっくりではあるが少しずつ裏路地に進んで行く
なにやら困ってる人の声が聞こえた
ん?というかなんか聞いたことあるような気がする…
「…はぁ、どうしたもんか」
さっきのタレ目関西弁イケメン!?
建物の角に隠れながら声の元に辿り着くとすぐに身を隠した
少し様子を見てみることにしてみた
「基地は無いし、知り合い1人も居らんし」
「これからどうするかなぁ」
手に買ったであろうタバコとそのレシートと小銭を持って、ヤンキー座りをしていた
暗くてよくは見えなかったが、なんか人が山のように倒れていた
なんでそこに居るんだろう…
上山はどうした。
いや、関わったらやばい事になりそう。
ここは見なかったことにしよう。その方がいい気がする。
颯爽と見なかったことにしようとしたが…
パキッ
嫌な音が至近距離で聞こえたので恐る恐る足元を確認してみる
なんて事でしょう
「誰や」
ヤクザのイケメンがこちらを睨んでいるではありませんか…!
「わ、私!決して怪しいものでは…!!」
「?…あぁ!自分あん時の姉ちゃんやないか」
「なんでこんな野郎共がいる所に居るんや?」
不思議そうにこちらを見ては、頭を傾げていた
頭をコテン。としている姿は先程の殺気まみれのヤクザとは思えなかった
「いや…少し気晴らしに散歩を…」
「散歩か。でもこんな夜遅くに散歩はやめた方がええで?」
「う…以後気をつけます…」
…
気まずい空気が流れる
…どうしよう。何話そう…
あまりの空気に耐えられない…!
「あー、まぁなんや。帰る時気ぃつけてな」
「え、あ。はい!」
…また沈黙
気まずさに耐えられなくて、それじゃあ…!と言い残して家まで走ったのであった
ー
ー
「なぁなぁ。姉ちゃん俺らと楽しいことしね?」
「だから…そういうのは…」
「あー?聞こえねぇなぁ?」
速報です。
私は今、男性2人に絡まれています。
全く話を聞いてくれない…!
耳がないのか!
さっきヤクザ?さんの所に居たけど、気まず過ぎたのでサッと帰ろうとした。
けど、道歩いてる途中に男性2人組に絡まれました…
「だから…困ります!」
無理やり退けようとした瞬間、腕を思いっきり掴まれてしまった
「どこに行こってんだぁ?」
両腕を捕まれついに抵抗できなくなってしまった
サーッと血の気が引いていく
「…!離して!」
暴れてみるが体格差で押さえつけられてしまっ
た。腕を完全に押さえつけられたので、相手を蹴って逃げようと試みるが、
「くそ!痛えぞ!このアマ!」
男は謎の注射器のような物を懐から取り出し、私の首目掛けて中の薬品を打とうとしてくる
(あぁ、私こいつらに…)
周りには人が全く居ない深夜の道。
うちの周りはあまり治安が悪くないから油断してた。
力で抑えられ、もう抵抗する手段が無くなった
全てを諦めた
と思ったが、首元ギリギリで注射器は誰かの足によって蹴飛ばされた
「?!」
「な!どこに行った…?!」
私とチンピラが驚いて固まっていると、とても聞いた事あるような声が聞こえてきた
「何やってるんや。その人から離れろ」
ー
「はぁ?誰こいつ」
まさか助けに来てくれた人が、先程のヤクザ?さんだった
ここと結構距離離れてたはずなのに、何で分かったんだろう…?
「そこの姉ちゃん困っとるやろ、手ぇ離せよ」
「あぁ?」
「離せって言っとるやろ」
その瞬間、相手が蹴られて吹き飛ばされた
動きが早くて見えなかったが、飛び蹴りをすごい速さでしたのは見えた。
「ぐはッ!」
「…え?」
「は?」
凄い勢いで男が吹っ飛び、電柱に背もたれをかける
「…たく、こんなしょーもないことして何が楽しいねん。」
片方の男を蹴飛ばし、もう1人の男の方を向くと威圧を放つ
見ているこちらでも、ビリビリするような、足がガクガクするような、威圧感が半端じゃなかった
「は、はぁ?お前…!よくも…!」
仲間がやられた。
その事実に腹を立てたのか、ポケットから折り畳み式のナイフを取り出すと、私を人質として彼を脅した
「いいか?!動けばこの女の命はないと思え!!」
視線を下に向けると、首の近くにナイフがある事に恐怖する
カタカタとナイフが男の腕や手をつたって震えている
【死ぬ】
体が動かない
ナイフが当たれば死。
そう思うと体全体が震え出した
どうしよう。
どうしよう。どうしよう…!
「大丈夫や。安心せぇ」
さっきの男性たちに向けたような殺気が籠った声ではなく、暖かい、優しい声色でそう発した