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雪「なぁはるちゃん」
は「ん?」
雪「さっきなんで泣いてたん?」
え。
バスから降りた雪くんが開口一口目に私に向かって言ってきた。
は「な、なんのこt」
雪「誤魔化されへんよ。俺の目。わかるもん。声と表情見てたら」
は「はぁ、はい…まぁ..あの、今は時間ないから今度でもいい?それに暗い話、だから」
雪「…蒼がなんかしたわけやないよな?」
は「それは断じてない!蒼くんはそんな人じゃない。雪くんが一番わかってるでしょ」
雪「…せやな、ごめん。トイレ、いこか」
は「そだね」
男子トイレと女子トイレに分かれてそれぞれトイレへ入って行った。
バレてた。
やっぱり雪くんって観察眼、すごいな。
というか双子、2人ともそういうの長けてる。
きっとよく人のこと見てるんだろうな。
トイレ終わりについでに鏡の前でビジュアルチェック。
んー、まぁ学校だしそんなチェックするようなこともないけどなんとなく鏡の前、立っちゃうよね。
そうして少し髪をいじってバスに戻ったら既に雪くんは席で夕海と蒼くんと楽しそうに話していた。
蒼「今日いくぶどう園楽しみだよなぁ」
雪「シャインマスカットすきー」
夕「お高いやつだね」
そんな会話がぼんやりと聞こえる中、涼風くんはやっぱり目を閉じてて。
ふわふわさらさらの髪が今日も美しい。
そして眼鏡をしてない姿は顔の造形が強調されてて綺麗。
思わずその儚い綺麗さに見惚れていたら涼風くんが目を薄く開いた。
ちょうど、目が合った。
吸い込まれそうな綺麗な深緑の瞳。
その色気を感じる表情にどくん、と一瞬胸が高鳴った。
その瞬間、トントン。隣から肩をたたかれた。
蒼「はるちゃん、返事返事!」
隣から小さな声で蒼くんが私に言ってる。
は「え、あ、はい!」
蒼「はるちゃんぼーっとしすぎ、点呼だよ」
は「わわ、まじかごめん」
いつのまにか点呼が始まっていたみたい。
私は慌てて返事をして前を向く。
だから少し目、開いたのか、納得。