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★ Wakai Hiloto side
近頃の涼ちゃんは元気がない。
ぼーっとしていて、ずっと考え事をしているようだった。
声をかけてもすぐには気づかないし何かしらとワンテンポ遅れている。
どうしたのだろうか、元貴関連だろうか。そんなことをぐるぐると考えていれば一日が過ぎ去っていた。
涼ちゃんの恋人である大森元貴は前から重く束縛気質で、恋愛に関しては奥手だった。
元貴は涼ちゃんに惹かれていることは俺も分かっていたし、自分自身でも気づいていた。
幼馴染の俺から見れば「涼ちゃんを傷つけたくない」という気持ちが大きいのは明らか。
元貴は元カノを束縛し、彼女が受け入れられず別れてしまった過去がある。
本当に元貴も彼女もお互いの事を愛していて、愛し過ぎたが故になった結果だと知っている。
彼女に話を聞けば、元貴の愛は私には重すぎたけどまだ好きなんて語られた。
…まあ、このような過去があるから元貴は恋愛には奥手だったし、自分の感情には気づかないフリをしていたのだろう。
惹かれた相手はメンバー。同級生でもなく、これからもずっと関わっていくであろう存在だ。
傷つけてしまったらどうなるのか想像出来ずに困っているに違いない。
涼ちゃんのこれまでの恋愛というものはあいにく分からないが、
とにかく二人は上手くやって行って欲しいものだ。そう願いながら、時間は過ぎて行った。
ある日のことだった。
レコーディングスタジオへ向かい、扉を開けると頬に傷をつけた涼ちゃんがぽわ〜っとソファに座っていた。
傷について問えば、涼ちゃんは分かんないや。と言って笑った。
優しい花のような微笑みが、いつもに増してすごく満たされているように感じられた。
元貴となんかあったのかな。とまずは考える。
元貴に聞こうとしても、はぐらかすに違いない。
涼ちゃんに聞いてもきっと何にも言わない。ポロッと零すぐらいしかないだろう。
う〜ん…とうなるが、流石に部外者が土足で踏み入るのはタブーかもしれない。と結論づけた。
恋愛なんて、二人の自由だ。メンバーの俺が入るほどではないだろう。
二人が幸せで、ミセスに何も影響が無いのならまだいいだろう。
そう考え、二人のことを考えるのはやめた。
★ Ohmori Motoki side
昔からずっと重くて、恋愛が嫌いだった。
元カノとの事もあるし、重くて付き合ってから引かれるのは勘弁だ。
それに、今好きな涼ちゃんに嫌われるのは嫌でアピールも何もしなかった。
涼ちゃんから告白されて、凄く嬉しくて断れなかった。
否、断れる理由も特になかった。
だから、今は涼ちゃんと交際をしている。涼ちゃんに対する感情が前よりずっと膨れ上がっている事なんてとっくに分かりきったことだ。
「涼架」
愛が重いなんて分かっている。
自分が一番分かってるよ。
『っひ、゛ゅ、っ、は、ぅ゛…、』
涼ちゃんの首を絞める
苦しそうにする姿がなんとも愛おしくて
歪んでんだなって感じさせられる
「俺から離れないでずっと傍ににいて」
『っぅ、゛…は、っん…、もと、き…っ、?』
「愛してるよ」
胸の辺りや鎖骨、軟骨にがぶりと噛み付く。
頬に噛み付き、跡を付ける。
ふわふわな髪を撫でると、ふにゃりと力のない顔で笑う。
あぁ、さすがにやりすぎたかもしれない。
そう考えていれば、涼ちゃんはぎゅっと抱きしめてくれる。
僕の心配を全部かき消して、涼ちゃんへのきもちで上書きされる
『すきだよ、…』
愛を受け止めてくれる涼ちゃんはどこまで寛大なのだろうか
「愛してるよ。だいすき」
きっとこれからもずっと、涼ちゃんにしか恋の矢印は向かない。
★ Fujisawa Ryoka side
高校の同窓会にて。
着席するなり、友達に話しかけられて 質問攻めをされる。
彼女できた〜?とかももちろん聞かれた。
「かわいいかわいい恋人がいるよー」と答えると、目を見開く友人の姿。
後でメンバーって付け足しとこ。なんて考えて、お酒を一杯飲み干す。
「可愛いよ〜ほんと」
僕のパーカーに付けられたGPSをぶちっと壊す。
盗聴器もついでに壊しておく。
「…っふふ、…♡ほんとかわいい」
『はー……愛情表現歪んでんでしょーね、相変わらず』
呆れたように言ってくる友人たち。
僕は愛情表現の仕方が人と違った。
人よりずっと依存するし束縛もしたくなる。誰よりも恋人の一番でありたいと望む。
…なんて感じで、歪んでいるとよく友人達にいじられてしまう。
「んふ、そーだね?」
知ってる?
まだ知らないか、元貴は。
元貴が俺の写真を眺めてにこにこしてるのも
俺の写真を部屋に貼り付けてるのも、 GPSを付けてるのも、 盗聴器を付けてるのも。
ぜーんぶ知ってるよ?
「俺の方が年上だけど舐めてるのかも」
俺が逆に元貴に盗聴器付けてることも、
GPS付けてることも、
スマホハッキングしてるのも……
ぜーーーんぶ知らないでしょ?
『お前年下に見えるもんな』
ねえ元貴?
俺のこと必死で求めて可愛がって
本当かわいいね
全部バレバレなの、知らない癖に。
「えー???」
『えーってなんだよ』
可愛くて大好きだよ
俺が全部知ってて、むしろ自分にされてて…
ぜーんぶ演技してるの気づくまで
後どれくらいかなあ?
気づかなくてもいいんだけどね。
…ふふ、っ
「だいすきだよ、元貴♡」
狂ってるのはたぶん、俺の方。
コメント
3件
いやー!!! ❤️💛両方歪んでて最高!!👏 ❤️→→→←←←💛の構図良い! 二人の世界にどっぷり浸かってくれ……