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episode 2
「 恋ってこんなに辛いんだ 」
校門をくぐったところを右に曲がれば
大きな図書館がある。
二階建てになっており色々な小説や本が
置かれている。
テソン 「 ここ !!
お菓子の本どこにあるかな ~ !! 」
スンリ 「 少女漫画とかあるかな !? 」
テソン 「 … 多分漫画ないと思うけどな 」
呆れながらも料理のコーナーに行って
本を探す。
テソン 「 あ、これも借りたいな 」
スンリ 「 そんな借りて持てる?? 」
テソン 「 持てるよ !!
あ、ならあそこの椅子で見ていかない?? 」
スンリ 「 いいよ 」
私たちは隣同士に座って
本を開く。
そこには色々なスイーツの写真が載っていた
スンリ 「 わぁ … これ、美味しそう !! 」
テソン 「 これ作ってみたいなぁ 、 」
よだれが出てきそうな程
美味しそうな写真がいっぱいだ。
( タプ side )
タプ 「 ここだ 」
ジヨン 「 なんか雰囲気ある 」
タプ 「 わかってるじゃん 」
ヨンベ 「 漫画とかあんのかな ~ 」
タプ 「 あるわけないだろ 」
並んで図書館へと入っていく。
タプ 「 小説コーナーを見てくる 」
左方向へと進んでいく
ジヨン 「 俺、 適当に見てくる 」
そのまままっすぐ進んでいく
ヨンベ 「 俺も ~ 」
右方向へと進んで
全員が違う方へと進んで行った。
タプ ( … どこにあるんだ )
小説コーナーへとついて
自分のお目当ての本を探す
タプ 「 … お、」
あった。
その本を手に取ってペラペラとめくる。
「 あはは ~ 、笑 」
その時。
後ろから笑い声がしてなにかと視線を向けた
テソン 「 ふふ、 」
口に手を添えてその席だけ日差しが
反射していてとても綺麗な微笑み方だった。
タプ 「 … ッ 、」
思わず本を落としてしまった。
その顔を見た時に胸がギュッと握り締められる
よう感覚に苦しくなった。
ヨンベ 「 お ー い、あった ?? 」
その時後ろからヨンベの声を聞いて
我へと帰った
タプ 「 … うん 」
俺は本を取って後ろを向く
ジヨン 「 … 何その顔。 」
ヨンベ 「 なんかあった ?? 」
相当変な顔をしていたのだろう。
俺は思わず手で顔を覆って心臓が収まるまで
その場へとしゃがみこんでしまった
ヨンベ 「 うおッ、 なになに !? 」
ジヨン 「 ヨンベ、うるさい 」
ヨンベ 「 ごめん 。
けど、ほんとどうした ?? お ー い 」
背中にツンと指が当たる感覚がする。
でもそれよりもあの時の笑顔が綺麗で素敵
だったから。そんなことどうでもいいと思えた
名前、なんていうんだろうか。
ジヨン 「 … 耳まで真っ赤だぞ。
エロ本でも見た?? 」
ヨンベ 「 え!?どこにあった !? 」
タプ 「 … 見てない !! 」
俺はそう言って
カウンターの方へと足速に向かった
ヨンベ 「 どこどこ !? 」
未だにエロ本を探してるヨンベ。
ジヨン 「 ほら行くぞ 」
ヨンベの首根っこを掴むように引っ張るジヨン。
なんでこんなに胸が痛いんだ??
そして翌日。
俺はなんだか寝付けなくていつもより
結構早く教室へと着いてしまった
そのまま自分の席に座って
一点を見つめる
タプ ( … 綺麗だったな )
あの時の微笑み方。
顔だけはしっかりと覚えている。
今、思えばちゃんと制服を見ておくべきだった。どこの高校か。中学生かもしれない。
頭が今日はぐるぐると混乱するように
回っている。
なんでだ。いつもならそんなに回ってないのに
ヨンベ 「 おっす !! タプ !!
今日早くね ~ !? 」
タプ 「 … ヨンベ !! 」
もうこいつに頼るしかない
そう思って俺は椅子から勢いよく立った
ヨンベ 「 な、なに ?? … 」
ヨンベは驚いてる肩を震わせた後に
引いた目で俺を見てきた
タプ「 … 忘れられないんだ 」
ヨンベ 「 … は ?? 」
タプ 「 … なんか、 あの子のことが
忘れられないんだよ 」
ヨンベ 「 アノコ … ?? 」
タプ 「 ああ。
昨日図書館で見た子がいる 。 」
ヨンベ 「 … それって、」
タプ 「 ああ 。 病気かもしれない。
それか特殊魔法によってなにか脳裏に釘付けにされるようにしているのかもしれない 」
し ー ん …
ヨンベ 「 いやいやいや !?
恋だから !! 恋 !! 」
タプ 「 … コイ ?? 」
ヨンベ 「 いやなんでいまいちきてないんだよ !? 普通に考えてそうだろ !! 」
タプ 「 … 恋ってあのお前がよくいう
ドキドキ??みたいなやつか ?? 」
ヨンベ 「 そう !!
その後のこと考えたら胸が痛くなる~ッとかないわけ?? 」
タプ 「 … 昨日見た瞬間に胸が痛くなった 」
ヨンベ 「 っしゃ !! ビンゴ !! 」
ヨンベは指をパチンッと鳴らせて
ウインクをしたあとに俺の肩に手を置いてきた
ヨンベ 「 応援するぜ !! タプ !! 」
タプ 「 … ありがとう ?? 」
いまいちなにに応援されているとかは
知らないがとにかく協力というものをしてくれるらしい。
ジヨン 「 … 朝からうるさ 」
ヨンベ 「 お、ジヨン !! いいとこに来た !! 」
ジヨン 「 え、なに ?? 」
ジヨンは面倒くさがりながら席について
でも目線は俺たちの方に向いていた
ヨンベ 「 タプが恋したんだよ !! 」
そして笑ってみせるヨンベ。
ジヨン 「 ふ ー ん … ってはぁぁあ !? 」
椅子から転がり落ちそうになるほど
驚いていた。
そんなにか??
ジヨン 「 は、?? いやあのタプが !?
正気か?? お ー い 」
タプ 「 … 正気だ 」
失礼なやつだなと思いながらも
俺はまた席へと戻った。
この気持ちは恋というものらしい。
何故かわかったらほっとした。
病気じゃなかった。余命宣告もされないな。
俺はちらりと窓の方を見て
空を見上げる。
タプ ( … 今日も頑張るか 。 )
そんな俺を教室の端から見ていた2人。
ヨンベ 「 … 恋してる男の顔になってる。
うん、いい感じだ !! 」
窓の外を見ているタプにグッとポーズして
自分の席へとついた。
自分の席へとついているジヨンは
まだ状況を飲み込めていなかった。
何故ならあのタプが恋をするなんて
しかも自分よりも先に。
負けた気がして悔しい。
ジヨン ( … 付き合ってもなにするんだ ?? )
まだまだ先のことを考えて
今日も机に顔を伏せた。
そしてまたもや放課後へと時過ぎた
タプ 「 … 図書館行ってくる。 」
ジヨン 「 また ?? 」
ヨンベ 「 あの子に会いたいんだってさ。
ま、応援してやろうぜ 」
ジヨン 「 … だな 」
廊下へと出ていくタプを横目に見ながら
鞄の支度をする。
タプ ( 今日は居るかな )
校門へとくぐって右に曲がった。
今日はあの子いるかななんて心を巡らせ
ながら少し一息ついた
図書館へと入って昨日の休憩スペースの
ようなところへ行くとその子の姿も面影さえもなかった
タプ ( … いないか。 )
鞄の紐をギュッと掴んで下を俯いた
会えると期待したなんて言わない。
けどどこか少しだけ期待していた自分が
いたのかもしれない。
そんな思いを押し殺して図書館の済から済まで全コーナーを見たけどやはり彼女の姿はなかった
図書館を出て
またもや一息つく。
タプ ( … 会いたかった )
そう思ってしまえばまた胸が痛くなった
勝手に期待して勝手に落胆して
俺は何をしているんだろうか。
恋というものはそんなに辛いものだったのかと思い知らされる。
家に帰るまでの道のりが今日はどこか
遠く感じるような気がした
episode 2 終