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頭痛持ちの渡辺は時々、酷い目に遭う。どうしようもなく痛いのだ。決まって熱も出る。
岩本の家で、晩ご飯を食べていた。
カシャーン。
炒飯を食べていて、スプーンが床に落ちた。
こめかみを押さえ、身体を丸くしている。
岩本ー翔太!
渡辺ーいきなりきた。痛い、ひかる・・痛い。
岩本ー熱は?
渡辺ーない。
岩本ー寝ろ。
渡辺ーん。
ちょっと大きいけど、岩本の服を着て、ベッドに入る。
毛布を頭から被って丸くなって眠る。いつものことなので、岩本は晩ご飯を食べ、熱が出たら病院。出なかったら様子見。と決めている。晩ご飯を食べ終え、片付けて、寝室に行く。
岩本ー熱は出ない方がいいなぁ。
ベッドにするりと入り、渡辺を抱きしめて目を閉じる。
岩本の願い虚しく、2時間ほどして、身体が熱い。眠ってる渡辺の熱を測る。38.6度。病院に行くか微妙なところだ。
2時間ほどして、渡辺が「熱い」と言い出した。熱を測ると39.4度。
深夜に近い時間。廊下には誰もいなくて良かった。いつもの先生、いつもの看護師さんに診てもらう。
「貝の口」の2人。いつも岩本が渡辺を抱えて来るのに、何も言わない。ありがたい味方がここにいる。
看護ー熱は?
岩本ー39.4度でした。
看護ー点滴、1時間かかります。
岩本ーはい。
看護ー毛布持って来ます。ちょっと横になられたら?
岩本ーありがとうございます。
渡辺は静かに眠っている。
気がつくと、岩本はベッドに伏して眠っていた。身体には毛布がかけられている。点滴がそろそろ終わりそうだ。看護師さんが静かに入ってくる。
岩本ー毛布すみません。ありがとうございます。
看護ーいえ、お疲れなんでしょう?渡辺さん、そろそろ終わります。
岩本ーどうして、「貝の口」なんですか?助かりますけど。
看護師さんは「ふふふ」と笑って、点滴を抜き、いつでも帰っていいですよ?と言う。熱は37.2度だった。渡辺を起こす。
岩本ー翔太?起きろ。帰るぞ。
渡辺ーん〜。スッキリしてる。
岩本ー37.2度だ。
渡辺ー楽になった〜。
岩本ーばか、まだ微熱だ。
渡辺ー帰る。
岩本ー毛布持て。
渡辺ーぶ〜。
廊下に出たら、前から看護師さんが歩いて来た。
「ありがとうございました、帰ります」と言い頭を下げる。
看護ーさっき、どうして「貝の口」か聞かれましたよね?
岩本ーはい。
看護ーファンだって言ったからって、ライブに行けないし。私、夜勤専門なんです。ここで、お2人を拝見できる方が嬉しいし。
岩本ー俺たちのファンの方ですか?
看護ー私は翔太さんのファンで、先生はさっくんと岩本さんのファンです(笑)
渡辺ーあ、ありがとうございます。
看護ーまた頭痛したら、いつでも来てください。お大事に。
岩本ーありがとうございました。
渡辺ーありがとうございました。