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ぬゅ汰
稲荷縷霧_☪
12
7:15am
小児科のスタッフルーム。
青「……おはよ」
扉が開いて、黒髪の男が出勤してきた。
桃「おはよ、まろ」
青「…ないこ」
桃「ん?」
青「今日、俺なんか変?」
桃「なんで?」
青「さっきから見てるから」
桃「見てるよ笑」
ないこは笑いながら答えた。
桃「だってまろ昨日何時に寝た?」
青「…覚えてない」
桃「覚えてない?」
青「たぶん三時とか」
桃「三時?」
青「うん」
桃「で、何時に起きた?」
青「六時ぐらい」
ないこの表情がくもる。
桃「三時間?」
青「まあ」
桃「まあじゃないでしょ」
青「でも昨日、収録あったやん」
桃「うん」
青「そのあと病院の書類やって、今日の診察の確認してたら遅くなった」
桃「…まろ」
青「大丈夫やって」
ないこはそれ以上言わなかった。 ただ、いふの顔を見ていた。
目の下が少し重い。
髪もいつもよりは整っていない。
白衣を着ていても、隠しきれない疲れがある。
それでも本人は、何事もなかったようにカルテを開いた。
青「今日、何人?」
桃「午前だけで二十人くらい」
青「多」
桃「午後も病棟あるよ」
青「…頑張ろ」
桃「うん笑」
ないこは笑った。
桃「でも、無理はなしね」
青「はいはい」
8:30am
診察が始まった。
最初の患者は、三歳の男の子。
お母さんに抱っこされながら、診察室に入ってきた。
男の子は白衣を見るなり、顔を伏せてしまった。
青「こんにちは」
猫宮がしゃがむ。
青「まろ先生です」
男の子が顔を上げる。
👦🏻「……まろ?」
青「そう。まろ先生」
👦🏻「まろせんせい……」
青「うん笑」
猫宮は笑う。
青「覚えやすいやろ?」
👦🏻「うん! 」
がらがらー
青「あ」
桃「こんにちは!乾先生です」
男の子はないこを見る。
👦🏻「…」
青「こっちはないこ先生」
👦🏻「ないこせんせい」
桃「そうそう」
ないこが笑う。
青「じゃあ、今日はまろ先生とないこ先生と一緒に診ようね」
👦🏻「うん」
青「偉いなあ」
いふが男の子の目線までしゃがむ。
青「今日はどこがしんどい?」
👦🏻「おなか……」
青「そっか」
いふは優しく話を聞く。
青「じゃあ、ちょっとだけお腹触ってもいい?」
男の子が首を横に振った。
👦🏻「やだ」
青「そっか。じゃあ先にないこ先生とお話しよ」
桃「なんで俺?」
青「ないこ先生のほうが子どもに好かれるから」
桃「まろ、急に丸投げするじゃん」
青「頼むわ」
桃「はいはい」
ないこが男の子に話しかける。
その間にいふはカルテを確認する。
診察は無事に終わった。
帰り際 男の子がいふを見る。
👦🏻「まろせんせい」
青「ん?」
👦🏻「ばいばい」
青「うん。またね」
小さな手を振る。
👦🏻「ばいばい」
扉が閉まった。
桃「……まろ先生、人気じゃん」
ないこが笑う。
青「ないこ先生のおかげやろ」
桃「俺何もしてないよ」
青「したやん」
桃「じゃあ次も俺に任せて」
青「それは嫌」
桃「なんで」
青「俺が診察したい」
桃「はいはい、小さい子大好きやな〜ほんまに」
二人で笑った。
10:30am
患者が続く。
一人。
二人。
三人。
四人。
診察室を出て、次の患者を呼んで。
また戻って。
カルテを書いて。
説明して。
子どもを安心させて。
泣いている子を落ち着かせて。
ずっと動き続けていたいふに 時間が経つにつれて、少しずつ変化が出てきた。
桃「まろ、次の患者さん」
青「……うん」
返事が一拍遅い。
桃「次、何歳?」
青「……七歳」
桃「六歳」
青「……あ」
いふが苦笑する。
青「ごめん」
桃「大丈夫?」
青「大丈夫」
患者が入ってくる。
青「こんにちは」
いふはいつも通り笑った。
青「まろ先生です」
子どもに話しかける声も優しい。
だからこそ、疲れていることに気づかない人もいる。
けれど、ないこには分かる。
長い付き合いだから。
いふが本当に余裕があるときは、子どもの話に笑いながらちょっとした冗談まで返す。
今は違う。
笑う。
でも、少し遅い。
話す。
でも、必要な言葉だけ。
診察が終わると、一瞬だけ目を閉じる。
それを何度も繰り返している。
昼休み。
桃「まろ」
青「んー?」
桃「食べて」
ないこが昼食を差し出す。
青「あとで」
桃「それ朝も言ってた」
青「……今ちょっと疲れてる」
桃「知ってる」
青「五分だけ休みたい」
桃「いいよ」
いふは椅子に座った。
背もたれに体を預ける。
青「……眠」
桃「寝ていいよ」
青「午後ある」
桃「俺が起こすから」
青「……五分」
桃「うん」
いふは目を閉じた。
五分。
十分。
いふは目を覚まさない。
寝息は静かだった。
ただ、眠っているというより、張り詰めていたものが一気に切れたように、完全に力が抜けていた。
ないこは時計を見る。
午後の開始まで、まだ少しある。
桃「……よっぽど疲れてたんだな」
小さく呟く。
桃「まろ」
青「……ん」
桃「起きる?」
青「……今何時?」
桃「十二時四十分」
青「……え」
いふが目を開ける。
青「俺、そんな寝た?」
桃「寝た」
青「ごめん」
桃「だから謝らなくていいって」
いふは起き上がろうとする。
けれど、一度座ったまま動きを止めた。
青「……」
桃「まろ?」
青「いや」
桃「どうした?」
青「ちょっと頭ぼーっとしてるだけ」
ないこはすぐに水を渡した。
桃「飲んで」
青「ありがと」
いふは少しずつ飲む。
桃「午後、俺が多めに持つよ」
青「でも」
桃「まろ」
青「……ん」
桃「俺ら何年一緒にいる?」
いふが少し笑った。
青「知らん」
桃「嘘つけ」
青「……長いな」
桃「でしょ」
ないこは笑う。
桃「だから分かるんだよ」
青「何が」
桃「まろが『大丈夫』って言うときの顔」
いふは黙った。
青「……そんな分かりやすい?」
桃「俺にはね」
青「最悪や」
桃「何が?」
青「隠せへん」
桃「隠さなくていいじゃん」
その言葉に、いふは少しだけ目を伏せた。
午後。
いふは少し休んだことで、朝よりは落ち着いていた。
それでも、ないこはできるだけ負担を減らす。
桃「次、俺行く」
青「いや、俺が行く」
桃「まろ」
青「……はい」
桃「今日は俺に任せて」
青「……分かった」
いふは診察室の外でカルテを整理する。
すると、先ほどの男の子が廊下から顔を出した。
👦🏻「あ!」
青「お?」
男の子がいふを見る。
👦🏻「まろせんせい!」
いふの顔が、ぱっと明るくなる。
青「おー! 元気になった?」
👦🏻「うん!」
青「よかったなあ」
男の子が笑う。
👦🏻「まろ先生、また来るね!」
桃「ここ病院やから、できれば来ないほうがいいんだけどな〜笑」
ないこが横から言う。
👦🏻「ないこ先生!」
桃「はい?」
👦🏻「まろ先生と仲良し?」
桃「うん。めっちゃ仲良し」
ないこが即答する。
いふが笑う。
青「自分で言う?」
桃「言うよ」
男の子が二人を見比べる。
👦🏻「じゃあ、ないこ先生もまろ先生も、がんばってね!」
青「ありがとう」
二人で手を振った。
こんにちは
体調わるいので、かきました。
日本語おかしいですきっと、寝かけです
連載です
はは
リクエストくださいね
コメント
1件
お疲れさま、ゆーあさん!第1話読了だよ〜🌸 もうね、まろ先生となんこ先生の空気感が尊すぎて最初から最後までにやにやが止まらなかった😭💕 特に昼休みに「俺には分かるんだよ」って言うなんこ先生…ずっと一緒にいるからこそ気づける“大丈夫の裏側”ってやつ、マジでエモすぎるでしょ…!!! 子ども患者とのやりとりも優しくて、まろ先生の「まろ先生です」って自己紹介、絶対子どもたちに覚えてもらいやすい工夫なんだろうなって思って泣いたわ😢✨ 続き、めっちゃ気になる…!! 二人の過去とか、もっと深い関係性が知りたいよ!! 更新待ってるね⋆♡