「うわあ…!裕孝の家!なつかし──」
「瑠斗ストップ」
「んぐっ」
咄嗟に瑠斗の口を塞ぎ、俺の実家など知るはずのない瑠斗の「懐かしい」発言を阻止する。
「お前んちと比べたら古い家だろ。変わってないんだよなぁ」
「そ、そうなんだね…うーん、古き良き日本家屋って感じでいいなぁ!」
タクシーから降りた母さんの体を支え、家の前まで付き添う。母さんは杖を突いているものの、足取りは思ったよりしっかりしていた。
「武内くん、これで鍵開けてくれる?」
「はい!」
金曜日の午後。放課後を待って瑠斗と病院に行き、今日からなんと2泊3日で母さんの身の回りの世話をすることになった。
全て瑠斗の提案だ。
まさか今になって実家を訪れる日がくるなんて、1ミリも考えていなかった。
勘当された実家******************
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