テラーノベル
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夜の公園。
しにがみ、トラゾー、ぺいんとに
囲まれても、俺の心は救われない。
kr「…俺、もうダメなんだと思う」
と力なくつぶやいても、
pn「まだ大丈夫ですよ」
sn「一緒にいるから」
と、三人は必死に勇気づけてくれる。
言葉の一つ一つが、
むしろ胸に重くのしかかった。
kr「ッ、ごめん……」
俺は、顔を膝に埋めて嗚咽を逃した。
その時だった。
「クロノア!」
突然、母と父が現れた。
叫ぶでもなく、焦りと苛立ちを帯びた顔で、
俺の腕をつかむ。
「家に帰るよ!」
「こんな遅くに、勝手なことして!」
有無を言わせず、強い力で立たされる。
しにがみたちは
「やめてください!」
と叫ぶが、
「もうかかわるな!」
と父に強く遮られ、
手を離されることもできなかった。
友達のみんなは呆然と立ち尽くしていた。
俺も何もできず、
ただ引きずられるように
家まで連れ戻された。
家の息苦しい静けさと、
両親の不穏な怒気と不安と悲しみ。
「もう二度と勝手なことは許さないから」
「迷惑ばかりかけて…どうしていつもこんな…」
母と父の声が壁みたいに俺を押し潰す。
部屋に鍵をかけられ、
俺はベッドの上で膝を抱えた。
kr「どうしようもないんだよ……俺も苦しいんだよ……」
消したはずの涙がまた溢れた。
スマホも取り上げられ、窓もあけられず、
孤独だけが重く沈む。
もはや誰の声も届かず、
息が詰まりそうなほど狭い部屋の隅。
誰も、何も助けてくれなかった。
時がどれほど経ったのかわからない。
外では家族が何か話している声がする。
けれど、俺の世界にはもう届かない。
部屋の天井を見上げながら、
「もう嫌だ、全部終わりにしたい」と
何度も、何度も繰り返した。
机の引き出しには、以前処方された
大量の薬。
鏡に映る自分の顔は、
今にも消え入りそうだった。
kr「ごめんなさい……みんな、ごめんなさい……
生きててごめんなさい……ぜんぶ、俺のせいです」
涙で顔がぐちゃぐちゃになりながらも
俺は引き出しからとある物を取り出し、
机の上に置いておく。
ーー最初で最後の、手紙を。
静かに薬の蓋をあけ、
一錠、また一錠と手のひらに載せる。
遠くで母の泣き声、
父の怒鳴り声がした気がする。
それも壁越しの遠い世界。
手の上の薬を見つめ、
kr「もう、楽になりたい」
小さくつぶやいて、口に運ぶ。
味もなく、ただ冷たい感触だけが喉を伝う。
布団にもぐりこみ、静かに目を閉じる。
苦しさや寂しさ、全てがぼやけて遠ざかる。
…まるで深い水の底に沈むような感覚。
最後に思い浮かぶのは、
友達の泣き顔、
母の震える手、
父のやるせなさ。
kr「さよなら…」
それだけが、心の中で
ゆっくり溶けていった。
やがて世界は完全な静寂に包まれる。
俺の苦しみも、痛みも、
やっと何もかもが終わりを迎えた。
夜が明けても、二度とその瞳が
開かれることはなかった。
最終話。
BADEND。
コメント
4件
クロノアさん、、、っ生き返ってくれんかなぁっ、、、 でも、、、最高(˙꒳˙* )
あぁ、、、クロノアさん、、、生き返ってぇぇぇ、、、 でも最高やな( ˙꒳˙ ) (BADENDを望んだのは私)