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【すち視点】
放課後。
俺は、らんらんと一緒に帰っていた。
でも、頭の中には昼休みのことがずっと残っている。
みこちゃんに「普通に話したい」と言われた。
俺だって、普通に話したい。
前みたいに話したい。
でも――
(みこちゃんのことが好きだって分かってから、前みたいにできない)
隣を歩いているらんらんが、俺の顔を覗き込む。
らん「すち、どうしたの?」
すち「……なんでもない」
らん「またみことのこと考えてる?」
すち「……」
らん「図星?」
すち「……うん」
らんらんが笑う。
らん「素直じゃん」
すち「だって……好きなんだもん」
言ってから、自分で恥ずかしくなる。
すち「……//」
らん「ふふっ」
すち「笑わないでよ……」
らん「ごめんごめん」
少し歩く。
らん「でもさ」
すち「なに?」
らん「みことも、すちと話したいって言ってたじゃん」
すち「……うん」
らん「だったら、少しずつでいいんじゃない?」
すち「……少しずつ?」
らん「うん」
らん「いきなり普通にしようとしなくてもいいんだよ」
すち「……」
俺は少し考える。
(少しずつなら……できるかもしれない)
すち「……明日、話してみようかな」
らん「お!」
すち「でも、ちゃんと話せるかは分からない」
らん「大丈夫だって!」
すち「……ほんと?」
らん「ほんと!」
らんらんが笑う。
俺も、少しだけ笑った。
その夜。
家に帰ると、母さんが夕飯を作っていた。
母「おかえり」
すち「ただいま」
母「今日もらんくんと帰ってきたの?」
すち「うん」
母「楽しかった?」
すち「……うん」
少し考えてから、俺は続けた。
すち「明日、みこちゃんとも話そうと思ってる」
母さんが振り返る。
母「そっか」
すち「……うん」
母「じゃあ、頑張って」
すち「……頑張る」
夕飯を食べながら、明日のことを考える。
(ちゃんと話せるかな)
(また顔、赤くなったらどうしよう)
(……でも)
(みこちゃんと話したい)
そう思った自分に、少し驚いた。
「好き」が分かるようになってから、怖いことも増えた。
でも――
同じくらい、会いたいと思う気持ちも分かるようになっていた。
すち「……明日、楽しみ」
小さく呟いた。
その言葉は、今までより少しだけ素直だった。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 28話、じんわり心に沁みました…。すちが「好き」って自覚してから怖さも増えたけど、それ以上に会いたい気持ちも大きくなってるの、すごく伝わってきたよ。らんらんの「少しずつでいい」って言葉が優しくて、明日のみこちゃんとの会話を「楽しみ」って素直に言えたすちの成長が尊かった…!今夜はこの余韻に浸ってしまいそうです🌙