テラーノベル
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その文字。
一瞬で、 空気が冷えた。
「……は?」
若武の声が低くなる。
こんな声、 初めて聞いたかも。
黒木君は、 スマホを見たまま動かない。
「黒木」
上杉君が静かに呼ぶ。
でも。
「……番号変えてる」
黒木君が小さく呟いた。
「前と違う」
「同じ犯人じゃないのか?」
「いや」
小塚君が首を振る。
「文体は似てるよ」
「文体でわかるの!?」
「なんとなく」
小塚君、 時々怖い。
「とりあえず」
黒木君が整理する。
「今日からアーヤ一人は禁止」
「禁止!?」
「帰り道も単独行動なし」
「そこまで!?」
「そこまで」
即答だった。
「何かあったら、どうするの」
そう言われると、何も言い返せない。
「俺、朝迎え行く」
黒木君が言う。
「帰りも」
「えっ」
「決定」
有無を言わせない。
「アーヤ〜」
若武がニヤニヤしてる。
「完全に彼氏じゃーん」
「違っ……!」
「若武」
黒木君が笑顔で言う。
「黙ろうか?」
「はい」
圧が強かった。
その日の帰り。
本当に黒木君が待っていた。
塾の外。
街灯の下。
スマホ見ながら立ってる。
それだけで絵になるの、うらやましい。
「アーヤ」
「あ、お、お待たせ」
「別に待ってない」
「待ってたでしょ」
そう言うと。
黒木君が少し笑った。
歩き始める。
夜風が涼しい。
でも。
なんだか変に緊張する。
二人きりだから?
「……怖かった?」
黒木君が聞く。
「え?」
「メッセージ」
少し考える。
「……うん」
正直に言った。
すると。
黒木君が少し黙る。
そのあと。
「ごめん」
「え?」
「巻き込んじゃって」
その声。
びっくりするくらい、 優しかった。
「黒木君のせいじゃないよ」
「でも」
「私、自分で首突っ込んだんだし」
すると。
黒木君が、 ふっと笑った。
「やっぱり」
「え?」
「そういうの、アーヤっぽい」
その時。
後ろで、 カタンって音がした。
二人同時に振り返る。
「……誰?」
細い路地。
暗い。
誰もいない。
でも。
黒木君の顔が変わった。
「アーヤ」
「え?」
「こっち」
ぐいっと腕を引かれる。
「わっ」
そのまま。
壁際に引き寄せられた。
距離、 近い。
「く、黒木君!?」
「静かに」
低い声。
こんな時なのに、心臓がうるさい。
すると。
数秒後。
路地の奥から、 帽子の男が走り抜けた。
「っ!」
黒木くんの目が鋭くなる。
「やっぱいた」
コメント
1件
第24話、ドキドキしながら読みました!黒木くんの「ごめん」の優しい声と、一転してアーヤさんを壁際に引き寄せる緊張感の切り替えがたまらなかったです。あの距離の近さ、心臓がうるさくなる気持ち、すごく伝わってきました。そして最後の帽子の男——気になります!次が待ちきれないです🤍
#探偵チームKZ事件ノート
まあ
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