太「 スキだったよ 。 」
太「 じゃあね 。中也 … 否 、元相棒 。 」
そう云って 、太宰は飛び降りた 。夕日の橙色の光に包まれ乍 、下に落ちて行った 。
使えないと 、効かないと 判ってた 。けど 、無意識に癖で 俺の異能 【 重力操作 】を太宰の衣服に触れ 、発動させようと 、太宰の居る処に走りだした 。
中「 太宰 ッッッ!!!!!」
太「 相変わらず 、蛞蝓は 行儀がなってないね ぇ……… 。」
太宰の服に触る前に 、太宰の躰は地面に落ちた 。
ぐちゃ っ 。
変な音が下から訊こえた 。厭な音 、何かが潰れる音 、何かが飛び出す音 、訊きたく無かった音 。
下を見たくなかった 。だが 、
中「 太宰なら 、生きてるかも知れねぇ 。」
と 、くだらない妄想をしていた 。案の定 、太宰は死んでいた 。生きていなかった 。躰はぐちゃぐちゃになり 、太宰の周りには大量の紅い血が飛び散っていた 。
中「 気持ち悪ぃ … 。気色が悪ぃ 。」
中「 手前の方が 、行儀がなってねぇだろうがよ 。」
帽子を深く被る 。誰も居ない 。だけど 、誰かが居る様な気がした 。其の誰かに俺の顔を見られたく無かった 。
中「 俺 、酷ぇ顔してンな 。」
何で 、【元】相棒何だよ 。手前は 、俺の事【 相棒】だって 、何時も云ってンだろ …… 。俺が 、手前の事【元】相棒何か云ったからか?
中「 …………………… スキ ッて 、今は如何なんだよ … 。」
中「 俺は 、如何したら 、善かったンだよ」
スキだった ッて 、何だよ 。
中「 … はっ……… ッ 、、はっ 、」
眼が醒める 。そこは 、俺の安全施設の寝室だった 。寝具の上に上半身を起こした状態で居た 。俺の手は 、小刻みに振るえ 、汗ばンでいた 。
さっきのが夢だった 。其の事が判ったら 、手の振るえは止まっていた 。手を片目を隠す様に顔を触る 。
中「 チッ 、、こんなん 、悪夢だ 。」
中「 太宰は 、死なせねえ 。絶対に 。」
今回は中也の夢オチです 。
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