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アラスターside
〇〇「ん?・・・何か言った?アラスター」
ほんの小さな独り言だったはずなのに、〇〇は足を止めて振り返る。
アラスター(―――地獄耳め)
心の中でほんの少しの恨み言を零し、気付かれないように小さく咳払いをした。
アラスター「・・・にゃは!さあて、何でしょうか?忘れてしまいましたねぇ!」
多少大げさになってしまったのは、自分自身への取り繕いもあったのかもしれない。
今まで散々否定してきた、彼女にとっての“愛情”の形。
自分の中に芽生えていた感情を同じように呼称すべきか否か、未だ私の中で結論は出ていない。
アラスター(まぁ今は良いでしょう。結論は・・・また、いずれ)
そんな私の態度が不審だったのか、〇〇は再びつかつかとこちらへ歩み寄ってきた。
〇〇「気になるじゃん。何て言ったの?」
アラスター「ん~気になります?ですが、しっかり聞いていない貴女がいけないのですよ」
〇〇「う・・・・・・でも何か怪しい!ねぇ教えてよ!」
アラスター「やれやれ、しつこい人ですねぇ・・・」
何としても私の顔を覗き込もうとする彼女をひらひらと躱す。
このきょとんとした顔を見ていると、どうにも意地悪を働きたくなるものだ。
―――仕方がないでしょう?私たちは、地獄に巣くう“悪魔”なのですからね。
コメント
5件
わぁぁぁ……( ;꒳; ) 神だぁ……推しがぁ…
あらすじとしては小さい場面だけど、アラスターの心の動きがすごく丁寧で、じんわり来ちゃった。彼女が自分の感情を「愛情」と呼んでいいのか迷ってるところ、読んでるこっちまでドキドキした。〇〇から聞き出そうとするやりとりも可愛くて、ついニヤけるわ。悪魔なのにちゃんと人間らしく揺れてる感じがいいね!