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私は死神殺しを探しすよう、院長に言われていた。そうやって夜の街に繰り出したものの。全くもって死神殺しが見当たらない。
「はぁ……もう今日は諦めようかな……」
ピンクのマントをフワリと羽織り、帰路を辿ろうとすると。どこからか鈴の音が聞こえた。チリン……チリン……と大きくなるその鈴の音と共に現れた殺気を私は避けた。 鈴の音の正体は驚いているようだ。私は木の上から
「やぁ、君が死神殺し?死神を中心に狙ってるらしいね」
と、院長を真似したような口調で言う。その言葉に少女は驚いていた。どうやらこの子供が死神殺しの犯人で間違いは無いようだ。こんな子供に、私の死神《部下》はやられてしまったのかと思うと少し情けなくなってくる。この2年で私は上級神までのし上がったので……さすがにこんな少女に負けては居られなかった。 私は黙る彼女に
「なんで?」
と問いかける。私は能力を使い彼女の心を読んだ。どうやらとても戸惑っているようだ。
(なんなんだ?この女…)
と私のことをまるで宇宙人を見たかのように思っている。私はただの神なのに……
それにしても花詠はとても便利な能力だ。相手の花を読むだけでその人のことがわかるのだから。この心を読むのだってその能力の応用でしか無かった。私は笑いが込み上げてくる。顔に出ているのだろうか?いや、そんなこと関係ない。
とても……愉快だった……