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頭がどうにかなりそうだった。服を剥ぎ取られてバカみたいな量の青黒い痣で埋まった体には容赦なくクソ冷たい水をぶっかけられた。当然この寒い中でそんなことをされてはたまったものじゃない。身体は思うように動かなくなり抵抗もできず、コイツのやりたい放題。ちょっと仮眠をとるつもりで目をつむったが最期普通に死にそうだ。

「彰人さぁ反応薄くない?こっちはお前が痛い寒い助けてーって媚びてくるのを期待してんだけど。我慢強いとこもムカつくわ」

頭おかしんじゃねえのか?お前のせいで声すらまともに出ねえんだよクソ。今すぐ蹴り飛ばして首でも絞めてやりたかったが、今の状態ではとても無理そうだった。

そしてまた何を言い出すのか、コイツは口を開いた。

「てか彰人寒そう……あ。俺あっためてあげるよ」

なんとなく察した。脱がすよ彰人ーなんて抜かしたことを言いながらせっせとオレのズボンを脱がす。別に今更抵抗しようとは思わねえけど、やっぱりこんなクソに掘られるのはどうしようもなく不快で気持ち悪くて嫌で泣きそうになった。気色悪い音を立てて侵入してくる。ろくに解かしてもないのに無理やりねじ込められたせいで痛くてたまらない、裂けそうだ。

あぁ気持ち悪い気持ち悪い。死んでくれ。

そうこうしてるうちにコイツは達したらしい、ドクドクと中に注がれる。溜まっていたのか知らないが、今日はいつもより量が多かった。自分のこの汚い身体ごと捨てたい。

オレは眠くなった。









































次に目を覚ました場所はあの世ではなかった。運良く死ぬことはなかったらしい。周囲を見回すとあいつはもういない。オレが気絶したから飽きてどっか行ったんだろう。

「……で、なんでお前がいんだよ、遠野。このパーカーお前のか?」

「倒れてる東雲くん見つけたのに素通りできるわけないでしょ、そのパーカーは俺の」

見つかったのが遠野でよかったと思った。こいつが冬弥たちにチクってなければの話だが。そう思った矢先、 「青柳くんたちには連絡してないよ」だと。一瞬マジで心を読まれたのかと思ってビビった。

「とりあえず俺の家来て、手当するから。見た感じお風呂も入りたいでしょ?服も貸すし」

「おい、今何時か分かってんのか?お前だって疲れてんだろ。…パーカーは、悪いけど明日返す」

「いや、君こそ自分の状態わかってるの?この極寒の中上半身裸で放置されて普通に死んでてもおかしくないんだけど。いいから来て」

そう一括入れられてしぶしぶ案内されるがまま遠野の後についていった。




「先にお風呂入ってきて。…出されたならちゃんとそれも掻き出してね」

「…おう」


オレは風呂で泣いた。掻き出す作業はさっきの光景をフラッシュバックさせてくる。色々考えてたらなんか泣けてきて、自分の顔がお湯で濡れてるのか、それとも涙なのか分からなくなった。


「おかえり、お疲れ様」

「長くなっちまって悪い、」

「いいよそんなの。時間かかって当然でしょ。頑張ったね」

オレはここまで全肯定な遠野新を初めて見た。





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