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前の続きです。
どうぞ!
「….っ、あかん、ほんま…誰か来たらおわりやろ……..」
必死に抵抗の声を上げても、彼の腕は強く先輩の腰を抱き寄せて離そうとしない。
「大丈夫ですよ。俺が守りますから。….それに、誰かに見られたっていいじゃないですか。俺が幹太先輩を独り占めしてるって証拠になる」
「アホか……っ、そんな恥ずかしいこと言うなや….」
顔を背けようとした瞬間、首筋に熱い吐息が落ちて、思わず肩が震える。
「………なぁ、もう観念してください。俺に全部、預けて」
「………だ、うるさいわ。お前…..ほんま調子乗りすぎや…….」
強がる言葉とは裏腹に、幹太先輩の手はすでに彼の服を掴んで離せなくなっていた。
口は塞がれ、舌を絡め取られるたびにヤンキーらしい強がりが簡単に崩されてしまう。
「ん…….っ、や……っもぉ…….」
「そんな声出して……..かわいいですよ、先輩」
「か、かわいいとか言うなや….俺はヤンキーやぞ….!」
「知ってますよ。でも今は、俺だけにあまえてるでしょ?」
その言葉に視線を逸らし、顔が赤く染まる。
必死に否定したいのに、熱に浮かされた身体がすでに答えを出していた。
「…..あかん…….俺、ほんま..,….お前のせいでどうにかなってまう….」
「どうにかなってもいいんです。俺が全部受け止めますから」
さらに深く抱きしめられ、狭い生徒会室の空気は甘く溶け合っていた。
心臓が痛いほど高鳴って*、誤魔化せない。*
「…..なぁ…..オレ….お前に見惚れてもうてるんやろか…..」
かすれた声で震える告白が零れ落ちる。
その瞬間、彼の瞳が熱に滲み、真っ直ぐに、見つめてきた。
「やっと言ってくれましたね。….俺も同じです。
初めて先輩を見た時から….ずっと、好きでした。」
「…….っ、…..ほんま、お前ってやつは..」
気恥ずかしさに顔を覆おうとした手を彼が、そっと取り、唇を落とす。
優しく、けれど決して離さない強さで。
「幹太先輩は俺のものです。これからも、ずっと。」
「……ふふ、しゃーないわ。もう….お前に預けるわ」
2人の想いがぶつかり合い、ようやく一つになる。
乱れた息も、熱い抱擁も、全部確かな「答え」になっていた。
狭い生徒会室の中、2人だけの世界は甘く、深く溶け合っていた。
−−−これから先も、もう逃げるなんてなかった。
おわり
最後まで見てくれてありがとうございます。
love👋💓
ねたくだちぇ