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「あそこにはこわいばけものがいる」
「あそこには恐怖の根源がいる」
「あそこには近づかない方がいい」
「あそこは私たちを救済してくれる」
「あそこに行けば間違いない」
「あそこは…」
「あそこは」
「あそこは」
誰もがその歪な家族を、城を
違う言葉で語る。
青と黒に沈む、「城」。
その奥に「いるもの」の実態を誰も正しく言い表せれない。
ただ
ひとつ確かなのはーー
あそこには「恐怖」がいるということ。
ーーーーーーーーーーーーー
???:「あーもう!!!また負けた!!」
青い宮殿の中で、場違いな程の大きな声が響いた。
ケイト:「クッソォ…これ以上負けると…この国を崩壊させたくなる……💢」
レスター:「物騒だな。言っておくが、ケイト兄さんから俺に挑んだんだぞ。
かれこれ、4時間は付き合ってる俺に敬意を持ってくれよ。」
ケイト:「嫌だね!!僕はレスターにこのゲームで勝つんだ!!このーー
『スマッシュシスターズ』でね!!!」
レスター:「…ギリギリアウトだぞ。それ。」
デレビット:「だが、さっすがレースだな☆
なんでもできる俺の自慢の弟だ☆」
レスター:「世辞はいらない。兄貴の方がゲーム上手いだろ。」
デレビット:「そうかよw単純に喜べばいいのになぁ。」
レスター「生憎、感情を出すのは苦手なものでな」
デレビット「それは嘘だろ?ガキ共の前では笑顔のくせによ…」
レスター「……情緒不安定かよ…」
ここはヴァイオレスト城。
公式名称で言うなら…
青い庭園っていう意味だ。
この大きな城には、
「青い薔薇」と「黒い百合」が咲いていた。
初代の頃からずっとーー
変わらない花として咲き続けていた 。
だが最近は、
「青い薔薇」と「青い朝顔」、「青い苺」
に変わった。
ーーーーーーーーーーーー
ケイト「こうなったら仕方ないね…。僕が得意な、『チェス』をやろうじゃないか!
僕、負けたことないんだよ!チェスだけはね!!」
レスター「……チェスか…。苦手だな。
それにルールがいまいち頭に入ってない。」
ケイト「だからこそやるんだよ!!」
レスター「……勝ちが決まってるゲームーー」
ケイト「え?」
レスター「勝ちが決まってるゲームは楽しいか?」
ケイト「……
でも僕は勝つためにやる!!」
ケイトはプライドよりも負けず嫌いを通した☆
レスター「仕方ないな。わかった。やろう、チェス。」
ーーーーーーーーーーーーーーー
コツッ……コツッ
Meir (投稿🐢)
12
1,614
駒が置かれる音だけが響く
ケイト「……ふーむ。ここはナイトかなぁ。」
レスター「……。」
コツッコツッ
ケイト「早いね。レスター。もう少し考えた方がいいんじゃないかい?」
レスター「早いか?…努力する。」
ケイト「そこまで気にしなくて平気だよ!」
その瞬間、空気が揺れる。
そこにいた誰もが少し肩揺らす、
レスター「……ッ」
いつもは閉ざされてる「ケイトの瞳」が薄く開けられる。
ケイト「チェックメイト」
レスター「…アエ?…負けた。」
ケイト「ねぇ!僕、チェスだけは誰にも負けない!!」
レスター「良かったじゃないか。」
負けず嫌いな国王はやっと微笑んだ。
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【城の中央にて】
ケイト「……あぁーあ、遊んでくれる人が誰もいなくなっちゃったー。」
レスターも、デレビットもメリーすらも寝てるこの珍しい時間。
僕は退屈で仕方なかった。
ただ、誰かと話したい。誰かと一緒にいたい。
それは王のではなく、1人の弟としての「寂しさ」だった。
ケイト「……はぁー。門を閉めてしまえば…もう仕事は来ないんだけどね。
そういう訳には行かないよねぇ。」
カチャ……))
ケイト「うん?」
頭の後ろから妙に目線を感じる、
それに冷たいものが当たる感覚がする。
???「死にたくなかったら、手を上げろ」
はぁーまたかぁーと心の中でため息する。
ケイト「意味ないさ。その武器で僕を傷つけることは……君にできない。」
???「……なんだと」
ケイト「それにその服装…あー暗殺者的な感じかな?…いかにもって感じだね!」
???「馬鹿にしてるのか?」
ケイト「さぁね。馬鹿にしてるのはーーー
どちらかと言うと君じゃないかい?
「バンッバンッ!!」
???「どこ……から銃……が」
ケイト「困っちゃうなぁーー
死体片付けは嫌いなんだよ。」
「めんどーくさいなー…」
僕は恐怖の悪魔。
恐怖で国民を支配するワルイ悪魔。
でも仕方ない。
僕は、兄弟にしか。
国民なんて嫌いだ。
だけどレスターは国民に優しい笑顔を振り回す。
僕の目にはいつもそれが忌々しく見える。
僕の願いはレスターをヴァイオレスト家の兄弟で埋めてあげたい。
ーーただそれだけ。
これは贖罪だ。
いやそれは愛情なのかもしれない。
え?……この話で話したいことって何、って?
それは僕も知らない。
この「ネイビー・ガーデン」の内側のユルさをみんなに知って欲しい。
だけど僕らが王族だってことは……