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午前0時の告白

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午前0時の告白

2 - 第2話

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2025年07月15日

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「なあ、初兎」

いふはゆっくりとベッドに腰を下ろす。真っ赤な顔で突っ伏す初兎の背中を、優しくぽんぽんと叩いた。


「……ちょっと顔あげて?」


「無理……しぬ……」


「死なないで。告白されて死ぬのはこっちのほうなんだけど」


「まろちゃんはそういう冗談がうまいよね……やめてよ……」


小さな声でそう呟く初兎に、いふはふっと笑う。


「ほんとに、全部本音だったんだ?」


「……うん……ごまかせないんだ。0時から1時間くらい、本音しか出てこなくなる。前に変な薬くらって、それ以来……副作用?みたいな」


「そっか。でも……俺はちょっとラッキーだったな」


「……へ?」


「だって、普段だったら初兎、絶対好きって言ってくれなかったでしょ?」


「う……それは……!」


図星だった。

自分がいふを好きなことは、ずっと胸に秘めていた。

優しくて、頼れて、ちょっとズルくて……でも、誰よりも人を想ってるところ。

どんどん惹かれていったけど、バレたら今みたいに照れ死ぬのは目に見えていた。それに引かれたり、活動出来なくなったりするのが怖かった。


「……言うわけないじゃん、恥ずかしいし……」


「じゃあ、今のうちにもっと言って?」


「は!?」


「今なら、嘘つけないんでしょ?」


いふは楽しそうに笑って、ぐっと初兎に顔を近づける。

その距離は、触れられるほど近い。


「……っ、やだ……ほんとに……恥ずかしい……」


「じゃ、言わせて?」


いふの手が初兎の頬に触れる。

ゆっくりと、まるで確かめるように。


「俺、初兎のそういうとこ全部好きだよ。頑張り屋で、人のこと優先して、ちょっと抜けてて、でも可愛くて」


「…………ほんとに、好き?」


「ほんとに。マジで」


静かに目を伏せた初兎の睫毛が震える。

それから、小さく頷いた。


「……好き。ほんとに、まろちゃんが、好き……」


「……うん。俺も」

「ね、キスして良い?」

ぎゅ、と。

いふが初兎を抱きしめたあと、囁く。


「俺も、したい…」


初兎が顔を真っ赤にしながら呟いた。


夜は静かに、更けていく。

この時間だけは、本当の想いが、誰にも隠せない。


でもそれはもう、呪いなんかじゃない。

本音で繋がれた恋の始まり。





翌朝——


「うわあああああああああああ!!!!!」


自分の言動を思い出して絶叫する初兎の声が、寮中に響き渡ったのだった。


そして、廊下でニヤニヤしているいふの姿が、それをより一層恥ずかしいものにしていた。

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