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初めて喧嘩してちゃんと仲直りするダヴィッツと岸ちゃんが書きたかっただけ🫠
⚠️ダヴィッツのキャラ崩壊
⚠️口調おかしいかも
⚠️キスとかある
⚠️軽い暴力あり
それでも良い方はどうぞ!
バチン。
乾いた音が部屋中に響き渡った。ダヴィッツも今自分がなぜ岸本の頬を叩いてしまったか、わからなかった。自分が今最も愛していて、守らないといけない存在に、暴力を振るってしまったのだ。ダヴィッツはそれに気づいた瞬間酷く動揺した。何故、岸本に暴力を振るった?と心の中でずっと自問自答していた。岸本は頬を叩かれた衝撃で倒れ込んでしまった。じんじんと頬が熱くなる。ダヴィッツのあの冷たい眼差しに暴力なんて、初めてだった。自然と目が潤み始める。
「あ、き、しもと…ちが、くて」
何故こうなったかといえば数分前に遡る。岸本が家に帰るとやけにダヴィッツの機嫌が悪そうと言うか、殺気が漏れていたので、珍しいな。と思って普段通りに話しかけようとしたら、ダヴィッツが今までに聞いたことのない冷たい声で 今日の男、誰だったんだよ。 そう岸本に問いただした。岸本はいまいちピンと来なかった。やましいことをした記憶もないし、ましてやダヴィッツという恋人がいるのにそんな軽率なことをするわけがない。岸本はポカンとしながら なんのこと? と聞いた瞬間ダヴィッツはギロっと岸本を睨んだ。
「お前と異様に距離が近かった。あいつ、誰なんだよ。緑髪の男だ。」
「緑髪…あ!渋谷の兄貴のこと?そんな距離近かったっけ…」
「近い!お前、距離感分かってねぇだろ!」
ダヴィッツは声を荒げた。岸本も見ればわかる、嫉妬しているのだろう。ダヴィッツは岸本のことを真剣に愛している。それ故に、愛が異様に重いのだ。愛が重いと言ってもダヴィッツは岸本の自由にさせたい為、変に束縛もしないように心がけていたが、たまたま、本当にたまたま、家に帰ろうと道を歩いていたら岸本が自分じゃない、違う男に頭を撫でられていたのだ。ダヴィッツはその光景に鈍器を頭で殴られたような衝撃を喰らった。自分以外の男と距離が近いのが、腹立たしかったのだ。
「別に、あれいつものことやし。気にせんといてや」
「気にするに決まってんだろ!」
「ダヴィッツ、大袈裟すぎやって」
大袈裟すぎる。その言葉を聞いた瞬間だった、ぷつりと堪忍袋が切れる音がした。それで、先程ダヴィッツが岸本のことを叩いてしまったわけだ。岸本は初めは思考停止していたものの、次第にダヴィッツに暴力を振るわれたショックや、痛みでポロポロと大粒の涙をこぼしていた。ダヴィッツはハッとし、余計に動揺してしまった。でも、ダヴィッツ自身も辛かった。岸本が、他の男のところに行ってしまいそうで、怖かったのだ。
「あ、ごめん、岸本…俺、頭冷やしてくるわ」
「…や、だ。ごめんなさい…僕が、悪い、から」
「…」
ダヴィッツはどう言う顔で岸本を見れば分からなかった。自分のせいで、涙を流している岸本の顔をどう見れば、分からなかったのだ。ダヴィッツは自分の拳をぎゅっと力を込めて握ったまま、どうすればいいかも分からず俯いてしまった。そうして、数分間の沈黙の後ダヴィッツは口を開いた。
「俺、岸本が、他の男と仲良くしてるところ、見ると…嫉妬で、頭おかしくなりそう、で」
「ご、ごめんなさい。次は、もうせえへんから」
「叩いちまって、本当にごめん。俺救急箱持ってくるから、待ってろ」
ダヴィッツはその場にいるのが重苦しかったのか、早歩きで別室に向かった。岸本はダヴィッツに叩かれてようやく分かった。いかにダヴィッツが自分のことを気にかけてくれて、愛しているのか。そのダヴィッツの気持ちを踏み躙ってしまったのだ。岸本は申し訳なさそうに俯いて、黙り込むことしかできなかった。ダヴィッツに見せる顔がなかった。そんなことを考えているうちにダヴィッツは救急箱を持って戻ってきた。
「お前の綺麗な顔を傷つけちまった。最低だよ俺は。」
「そんな、ことない。僕が、悪いから」
「いや、俺も感情的になりすぎたわ」
互いに謝り合うことしか出来ず、気まずそうにダヴィッツは救急箱を開けた。岸本の頬は赤く腫れていた。ダヴィッツは急いで消毒液を取り出し、岸本の頰に消毒液をかけた。ジーンと染みて岸本の眉は少し顰めていたが、ダヴィッツは流れ作業のようにガーゼを貼ってあげた。ダヴィッツは岸本の頬を壊れものを扱うかのように優しく撫でた。今のダヴィッツは、いつも通りのダヴィッツだが、今にも泣き出しそうな顔をしていた。そんなダヴィッツを初めて見たのか、岸本の目が大きく見開いた。岸本は慌ててダヴィッツを優しく、抱きしめた。次の瞬間、ダヴィッツは緊張の糸が解けたのか、肩を震わせながら岸本を力強く抱きしめた。
「どこにも、行かないでくれ…俺、お前がいないと、無理だ…叩いた事も、全部謝る。だから、お願い、だ」
「ダヴィッツ…僕の方こそ、ごめん。大袈裟とか言ってしもうて…ダヴィッツは僕のことをちゃんと愛してくれとるのに、その気持ちを蔑ろにしてもうた。僕、ダヴィッツのこと大好きやよ。次からはそう言うのやらへんように気をつけるから」
初めて聞いた、ダヴィッツの泣き声。声を押し殺しているのだろうが、嗚咽が漏れていた。ダヴィッツは岸本と別れることが、それほど最悪なことなのだろう。普段、おちゃらけてて、ふざけているダヴィッツがここまで、動揺しているのだ。岸本はダヴィッツの背中をポンポンと優しく叩いてあげた。まるで、赤子をあやすかのように。
「…もう、大丈夫だ。ありがとう」
「ほんまに?」
「ああ、その。恥ずいところ、見せちまったな。情けねぇ」
ダヴィッツは恥ずかしそうに、目を逸らした。恋人の前で大泣きしてしまったのだ。そりゃ恥ずかしいだろう。岸本はいつものダヴィッツに戻ったことを安心してはクスリと笑い、ダヴィッツの頬にキスをしてあげた。
「仲直りのキス!これからは僕も気をつけるな」
「…お前は、やっぱり優しいな。俺の我儘もすんなりと受け入れてくれて」
「やって、大事な恋人やもん」
その時、ダヴィッツの耳が赤くなっていた。明らかに照れている。ダヴィッツは岸本の前だと、何故か反応が分かりやすくなるのだ。2人はすぐに仲直りした。普通の恋人だと、難しいだろうに、2人はちゃんと謝って仲直りした。それほど、2人とも愛し合っているのだろう。ダヴィッツは岸本の事をまた抱きしめては首筋に顔を埋め、深く吸い込んだ。
「…やっぱり、お前の匂いが一番落ち着いて好きだ」
「やだーダヴィッツのえっちー」
「はいはい、そうかよ」
2人ともいつもの調子に戻ってきたのか、ふざけ合い始めた。緊張で張り詰めていた空気がだんだんといつもの暖かい空気に戻っていく。岸本はダヴィッツの事を見上げ愛おしそうに見つめて微笑んだ。不意な笑みにダヴィッツはブワッと顔が赤くなり目を逸らした。ダヴィッツは岸本のことになると本当に弱い。岸本は何かを思いついたのか少し悪そうな顔をしてダヴィッツに何かを提案した。
「ダヴィッツダヴィッツ、キスしようや」
「…別にいいけどよ、お前が後悔するだけだぜ?」
ダヴィッツはニヤリと笑いながら岸本の事を見た。そして我慢ができないのか、岸本の唇を強引に奪った。そのまま舌を入れて濃厚なキスを交わした。岸本はびっくりして、ダヴィッツと舌を絡め合わせるが少し息苦しい。でも、そこに不快感は一つもなかった。水音が頭の中に響き渡るのは少し恥ずかしいが、気持ち良かったから気にしなかった。ダヴィッツは貪るようにしつこくキスをした。独占欲なのか、はたまた違う感情なのか。数十秒後にようやくキスが終わりダヴィッツは顔を離した。銀色の糸がツーと伸び、ぷつりと切れた。
「…仲直りのアレ、するか?」
「え”っ、いや、僕もダヴィッツもほら明日仕事やん?」
「今日しなくてどうするんだよ」
「今日の喧嘩は僕が悪かったし…分かった。言うこと聞く」
岸本は渋々頷き、ダヴィッツの方を見た。その時のダヴィッツの顔は口角がずっと上がりっぱなしだったのは、言うまでもない。