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保「…」
保(またいつの間にか寝とったんか)
隣を見ると、鳴海隊長も仮眠をとっていた。
時刻は既に14時を回っている。
長い前髪で隠されているけど、目元にはクマがある。
長いまつ毛、よく通った鼻筋、ふっくらとした唇、 触りたくなるような肌
造形に無駄がない美しい顔立ち
つくづく自分は不似合いだと気付かされる
銃器は扱えず、剣術でも兄に負け、小柄な肉体は筋力を不足させる
亜白隊長のように銃器の解放戦力が高ければ、兄貴のように沢山の才能を持っていれば、長谷川さんのように恵まれた肉体があれば
少しはあなたの近くに立てましたか?
鳴海さんのように、1番になれましたか?
熱心に見つめすぎたのか、鳴海隊長が目を覚ましてしまった
保「おはようございます」
鳴「ん、あぁ。今何時だ?」
保「15時くらいですね」
鳴「15時、…飯行くか」
そう言いながら腕を引っ張られる。
保「え?僕も行くんです?」
鳴「当たり前だろ。せっかく休みなんだし外食でもするか」
鳴「何が食べたい」
保「..えっ、と….魚?」
鳴「魚な、じゃあ行くぞ」
保「ちょ、待ってください」
ーー
鳴「ここの店美味いんだよ」
保「そうなんですか」
やばい。
会話が頭に入ってこおへん。
鳴海隊長と出かけるなんて初めてやねんけど明日大怪獣来んのちゃう??
日本壊滅??
鳴「保科」
保「あ、はい」
鳴「こうしてるとなんか、デートしてるみたいだな」
そう言いながら目の前で不敵に笑う鳴海。
あぁ、分かっててやってんな。
ダメやこれ。この顔無理。
保「誰と来てもそんなこと言うてんですか」
鳴「いーや?功さん以外と出かけたのはお前が初めてだ」
功さん…四宮長官のことか。
この人がさん付けで呼ぶなんて後にも先にもあの人だけだろう。
長谷川さんでも苗字で呼び捨てやのになぁ
えぇなぁ。
どうやったらこん人にそんな好かれんのか教えてもらいたいわ。
…
分かってる。この人もきっと僕に飽きるんやろ。
周りにええ人いっぱいおんのに僕を選ぶ理由ないもんなぁ
ひと時の思い出か、、残したないなぁ
保「…鳴海隊長」
諦めるから…
鳴「ん?」
保「僕のこと好きなん、本気なんですか」
嘘やと言って。
鳴「…そのつもりだが、言葉だけじゃ信じられんか?」
保「…..ええ所ないですよ。時間の無駄になります」
鳴「それはボクが決めることだ」
保「…僕の何を知ってるんですか」
鳴「…」
言い方は悪いですが、あなたを守るためなんです
保「なんも知らん奴に好き好き言えるほど軽い人やったんですね」
こんなめんどくさいやつ、嫌いでしょう?
保「僕尻軽と付き合う気ないんで」
これ以上入られると本当に離せない
保「分かったら諦めてください」
鳴「…なぁ保科」
鳴「ボクがお前を知らないように、お前もボクを知らない」
鳴「知ってからでも遅くないと思うぞ」
_知ってからじゃ遅いんです。1度入れば出られない。
分かってますか?鳴海さん。
今で、3度目です。3度目のチャンス。
これがラストチャンスです。
保「鳴海隊長。これが最後です。諦めてください」