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あなたたちは、いつだって、隣にいると思っていたあの頃。
逆夢 cover緑仙・町田ちま・渡会雲雀・ジョー・力一・長尾景
から広げた妄想です。
注意・渡会雲雀、長尾景中心です。緑仙、町田ちま、ジョー・力一は配信を追っていないので口調おかしいかもしれません。意味不明です。ただの落書き程度に思ってください、、、。続きなし。没です。
もう、あなたたちは、隣にはいないけど__。
「ねぇ、逆夢って何か知ってるかい?長尾くん、雲雀くん」
「「力一さん」」
長尾さんとベンチに座っていると、力一さんが話しかけてきた。
「、、、わかりません」
「ふふっ、素直だね。逆夢ってのは、夢で起きたことと反対のことが起きることだよ」
「そう、なんですね」
俺はそんな返事しかできなかった。
もう、会えないあいつら。
「でも、夢でもいいから、あいつらに会いたかったな。って思うのは我儘、かなぁ」
長尾さんがそう呟いた。
涙を隠すように、俯きながら。
「願うだけならただだよ。私からは、そうとしかいえないかな」
そう、背中を向けた力一さん。
去っていくと、俺と長尾さんだけになった。
ずっと俯きながら泣き続ける、長尾さんに俺は声をかけることができなかった。
はぁ、そう息を吹くと、白く消える。
冬の寒さに負けて消える小さな息。
「珍しいね。二人だけなんて」
「ちまさん」
長尾さんはずっと俯いている。眠ったのかもしれない。
「、、、昔の思い出に浸ってるのかな?」
「、、、」
「私も思い出すよ、あの頃のこと。みんなで暖かいコートをかぶって、寒い夜の下歩くの。そんな日のことを思い出す。こんな寒い日には特に。白い息がこんなに頼りないなんて思っても見なかったなぁ」
あの頃はすごく綺麗に、頼りに思えたのに。そう語るちまさんは、どこか。遠くを眺めていた。
もうあるはずのない、あの日々を見つめているのだろう。
「じゃあね。寒いから毛布あげる。寒くなったら戻ってきなよ」
そう言ってちまさんは帰って行った。
春なんて、当たり前にあるものだと思っていた。
冬が来れば、春が来る。
世界の常識で、当たり前で、その度に笑い合っていたあの日々が普通だったはずなんだ。
「、、、やぁ」
「、、、緑仙さん」
「長尾は眠ったのか。雲雀はどうしてここに」
「なんとなくです。長尾さんを一人にできなくて」
「優しい子だね。君は」
そう、なのだろうか。俺は。
「じゃ、僕がここにきたのは君たちが生きてるか確認するためだから。生きててよかった」
そう言ってさって行った。
「ん、、、」
「おはようございます。長尾さん」
「俺、寝てたのか」
顔を上げた長尾さんの目は赤く、腫れていた。
「なんの夢を見ました?」
「なんもないよ。ただ黒い景色なだけ」
静かに呟く。
「俺、ずっと夢は全部正夢だと思ってたんだ。それをあいつらに言ったら笑われたよ。『そんなわけないじゃん』って。でも本気でそう思ってたんだ」
「でも、違うんだよなぁ、、、」
そう吐き捨てるように言った長尾さん。
「長尾さん。寝ませんか、、?」
「なんだよ、いきなり」
「あいつらに、夢でもいいから会いましょうよ」
涙が込み上げてくる。
「会えるかなぁ」
「逆夢でも、正夢でも。会えるなら、会いたいです。俺は」
「、、、、俺もだよ」
そう言って俺らは肩を寄せ合って、寝た。
ほんのちょっとの時間だった。
暖かい毛布をかぶって。
「結果、どうでした?長尾さん」
「言わなくてもわかるだろ、、?」
俺の隣では涙を流してる長尾さんがいて。
「俺もです」
俺も同じく涙を流していた。
わけもなく、涙を流したこの夜。
もう、夢は見れないのかなぁ。
みんな
『もぉ、遅いってばひば!』
『早くきてよぉ、雲雀〜』
『たらい。ほら、早く』
待って、待ってってば
ねぇ、みんな
なんで、ずっと背中を向けてるの。なんでこっちを向いてくれないの。君たちの言葉は誰に向けて放っているの。ねぇ、ねぇ。
みんなが見てる先にいる、俺は、誰、、、、?
気づいて。みんなが見てるのは、俺じゃない。ただの化け物だからっ!
「雲雀。魘されてたぞ」
「んぁ、長尾、さん?」
目の前には、長尾さんがいた。
俺は、ベンチで寝ていたらしい。
「なんの夢見てたんだ?」
「、、、みんなが、俺じゃない、化け物と会話してる、夢でした」
「そ、っか」
こう言う夢を見るのは初めてではない。
何度か見たことはある変な夢。
愛と憎をしっかりと繋ぎ合わせると、一生醒めないほどの醒めないほどの荒んだ夢となる。らしい。
緑仙さんがこぼしていた。
『あいつらのことを想うこの”愛”が、例え、僕らを呪いのように蝕んでも、それでも。心の奥底から、あいつらが溢れ出してくる。それが、”夢”なんだよ。だから、愛と僧を繋げれば、僕らを縛り付ける、一生物の、荒んだ夢になるんだ』
それが、俺にとってはあの化け物の夢。
あいつらに、夢でもいいから、会いたい。っていう想いと、もう会えない。って言う現実が組み合わさって、
あいつらが、自分じゃない自分と話してる夢を見る。
その夢は俺を、縛り付けている。
「失くせやしない記憶の雨が古傷へと染み渡ろうとも」
長尾さんが歌い出した。
「「あなたが」」
「「望むなら、この胸を射通して。頼りのない僕もいつか何者かになれたなら」」
「訳もなく涙が溢れそうな」
長尾さんが、歌い出す。誰かに告げるような、歌声で。
「夢を埋め尽くす」
あいつらに届け。その一心で。
「「輝く夢と成る」」
あの頃は、この曲が現実になるなんて、思っても見なかったよ。