テラーノベル
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1〜5時間目省略
六時間目。
先生の声を聞きながら、黒板に書かれていく文字をノートに写す。
いつもと何も変わらない授業。
なのに今日は、どうしても時計が気になった。
ちら、と目を向ける。
まだあと二十分以上ある。
……長い。
昨日なら、こんなに放課後を待ち遠しく思うことなんてなかった。
でも今日は。
放課後になれば、国見と帰る。
それだけの予定が、妙に楽しみだった。
「……何してんの」
隣から小さな声が飛んできた。
「え?」
「さっきから時計見すぎ」
「見てないし」
「見てた」
国見は前を向いたまま、そう言った。
「……早く終わってほしいだけ」
「ふーん」
「なに」
「別に」
それ以上は何も言わず、国見はまた黒板へ視線を戻した。
私もノートに目を落とす。
けれど、さっきより少しだけ口元が緩んでしまった。
そして。
長かった六時間目が終わった。
「起立、礼」
教室に椅子を引く音が響く。
ようやく終わった。
私は鞄に教科書を詰めながら、ふと後ろを見る。
国見はいつも通り、ゆっくり帰り支度をしていた。
昨日と同じ。
そのことが、なんとなく嬉しい。
私が鞄を持って教室を出ようとすると、
「……待って」
後ろから声がした。
振り返る。
「先行かないで」
「え?」
「一緒に帰るんでしょ」
「あ……うん」
昨日と同じ言葉。
昨日と同じようなやり取り。
なのに今日は、胸の奥が少しだけくすぐったかった。
昇降口で靴を履き替えて、校門を出る。
夕方の空は、昨日より少し赤く見えた。
歩く速さも、昨日と同じ。
隣との距離も、昨日と同じ。
「……今日、なんか静かじゃない?」
私がそう言うと、国見が横を見る。
「そう?」
「うん」
「昨日しゃべりすぎたからじゃない」
「なにそれ」
「今日は省エネ」
「ふっ、なにそれ」
思わず笑う。
国見は少しだけ目を細めて、それから前を向いた。
LUNA
96
#ハイキュー
もちもちうさぎ@限界生命
17,533
「……まあ、昨日と同じでいいじゃん」
「え?」
「別に、話さなくても」
そう言って、国見は歩き続ける。
私はその隣を追いかける。
昨日と同じ道。
昨日と同じ帰り道。
なのに。
昨日より、この時間が好きになっている気がした。
続き➡️♡50
欲張りですけどその分頑張るのでよろしくお願いします(土下座)
コメント
2件
いつもと通りとか変わらないとかそういうのめっちゃなんか好きです(?)続きまってます!!
ああ〜〜〜〜〜〜〜!!!😭💕💕💕 「昨日と同じ」って言葉が何回も出てくるたびに、逆に心がじわじわ動いてるの伝わってきてやばい!! 六時間目の時計を気にしちゃう気持ち、めっちゃわかる〜〜〜〜!!放課後が待ち遠しくなるのって、もうそれだけで特別なんだよ!! 「今日は省エネ」とか言いながら一緒に帰ってくれる国見くん、最高すぎるっしょ…🤦♀️💗 「先行かないで」って引き留めるのも、昨日と同じなのに、主人公の胸がきゅってなる感じがエモすぎる。 最後の「昨日より、この時間が好きになっている気がした」で完全にやられた!!! この距離感、尊すぎて永遠に読んでられる…!!結月さん、ほんとにありがとうございます😭🌸