コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
(帰郷千衣沙)「もう、4日目。」
(帰郷千衣沙)「早いねぇ……」
(岩本照)「ああ、そうだな。」
(岩本照)「早速、やろう。」
(帰郷千衣沙)「ええ、それじゃ引くよ」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「俺たちの前世の名前はどんな名前でしたか?」
(宮舘涼太)「はい」
(帰郷千衣沙)「……舘さん」
(帰郷千衣沙)「……そうね」
(帰郷千衣沙)「今の名前と似ているわ」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「懐かしいねぇ……」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「涼太郎。」
(帰郷千衣沙)「翔太郎。」
(帰郷千衣沙)「康太郎。」
(帰郷千衣沙)「大二郎。」
(帰郷千衣沙)「亮平郎。」
(帰郷千衣沙)「照太郎。」
(帰郷千衣沙)「辰太郎。」
(帰郷千衣沙)「蓮太郎。」
(帰郷千衣沙)「真一郎。」
(帰郷千衣沙)「それがあなた達の前世の名前よ。」
(宮舘涼太)「へぇ……そのまんまだね……」
(帰郷千衣沙)「ええ」
(帰郷千衣沙)「さっ、次よ。」
(帰郷千衣沙)「……最後に泣いたのいつですか?」
(ラウール)「はい」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「……真都」
(帰郷千衣沙)「あなたで泣いたの最後だったよ。」
(ラウール)「え?」
(帰郷千衣沙)「真一郎が亡くなった時、一生分の涙を流した。」
(帰郷千衣沙)「そこからは泣いてない。」
(帰郷千衣沙)「そして、今も。」
(佐久間大介)「……」
(帰郷千衣沙)「もちろん、産まれた時は泣いてたが物心を着く時には泣かなくなった。」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「あれが最後だったのよ。」
(深澤辰哉)「泣きたい時はある?」
(帰郷千衣沙)「……100年以上に生き続けて、泣き方なんてもう忘れてしまったの。」
(帰郷千衣沙)「だから、泣こうとしても泣けないんだよね。」
(深澤辰哉)「……!」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「さて、次よ。」
(帰郷千衣沙)「もし、一つだけ願いが叶うならどんな願いをしますか?」
(佐久間大介)「はい」
(帰郷千衣沙)「……これはもう」
(帰郷千衣沙)「答えは決まってる。」
(帰郷千衣沙)「……」
子供たちには幸せになって欲しい。
それが私の唯一の願い。
大災害で守ってあげられなかった。
死なせてしまった。
それが私の唯一の後悔。
子供たちが生を受けて、
生まれ変わって、
この世界で
今度こそは必ず、
私が子供たちを守る。
それが私の唯一の役目。
(佐久間大介)「……」
(帰郷千衣沙)「私が守る。」
(帰郷千衣沙)「最後まで守りたい。」
(帰郷千衣沙)「私はそう決めている。」
(岩本照)「……」
(帰郷千衣沙)「……もうそろそろ」
(帰郷千衣沙)「時間よ。」
(帰郷千衣沙)「部屋に戻って寝てね」
(向井康二)「ああ」