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#ぽん太
羊🐏
7
#ひなこ
Yori
44
149
【Side🐤】
ぽろり。ぽろり。線香が燃えて
先の方から灰になっていくのを見ていた。
それで思った。
あぁ、俺みたいだなって
――記憶喪失。
嬉しいのに、悲しくて
優しい日々なのに、この手にあるものは何かの残骸でしかった。
線香の残り香が妙に鼻につくように、その断片は生々しく、ざらざらと。
嗚呼、今日も鳴いている。
蝉の声はうるさくて、でも力強く、自由で。
それはきっとなにかに似ていた。
…似ている?
何に?
思い出せない。
だから、探そうと思った。
コメント
1件
読み終えたわ。 短いけど、すごく密度のあるエピソードだった。「何かが抜け落ちている」って感覚と、蝉の声が重なる瞬間、めちゃくちゃ刺さった。力強くて自由な蝉の声が、主人公の喪失感とか現実逃避の切なさと対比になってて、もうそれだけで情景が浮かぶんだよな。家出でも旅でもない「逃避行」って締めも余韻が深い。続きで何が抜け落ちたのか明かされるのか、それともこのままだらだら進むのか、ワクワクするわ。Ariaさんの詩的な文体、めっちゃ好き。