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第二話も頑張って書きました!楽しんでいってください!
「私と一緒に月の向こうを目指してみない?」
いやいやこの人何言ってんの?ぶつかっておかしくなった?月の向こう?そんなの無理に決まってるじゃん。それともあれか?何かのたとえ的な?
「あの〜月の向こうって一体なんの事ですか?」
「そのままの意味だよ。私美沙。ゆりりんの本名はなんていうの?」
「いやいや言うわけないでしょ。」
「なんで?同じ学校なんだから問題ないでしょ。」
「同じ学校だから問題なんですよ。あっ!」
「どうしたの?」
「携帯割れてる、、、もう無理〜精神壊滅しちゃう。どうしよう。」
「あらら。まあそんなことは置いといてこれからファミレス行かない?あなたと話したい事がたくさんあるの。」
どうしよう。確かに今日はちょっとサボりたい気分だった。でも、、、
「ファミレス代ぐらいなら奢るけど。」
「行きます!」
「良かった。」
〜ファミレスにて〜
「で、あなたの名前は?」
「奏音って言います。」
「よろしくね。奏音。ここにきてもらったのは奏音と私の考えが一緒なんじゃないかって思ったから。」
「あの具体的にはどういう事ですか?」
「奏音はこの世界に不満はない?」
「不満?」
「この世界は大人達がつまらない御託を並べて結局自分が気持ちよくなりたいだけなんだよ。」
「なるほど。」
話を聞くと美沙がもっていた不満は確かに私の考えとよく似ていた。こんな世界じゃ新しい事は生まれないと思う。
「私はねこの意見に反対されるなら奏音に殴られてもいいと思ってるの。」
「殴りませんよ。そんな物騒な事言わないで下さい。それに、」
「それに?」
「美沙さんの考えに反対しませんから。私も同じ考えです。」
「そう。良かった。」
「ねえ私たちでこの世界を変えてみない?」
「は?」
この人は何を言っているんだ。確かにさっきから共感できる部分もあるがちょこちょこおかしい発言が飛び出てくるからびっくりする。それにそんなの無理だ。確かにこの世界に不満はある。変えたいとも思う。でもそんな事をする勇気は私には無い。
「この誘いにのるなんて相当勇気のいる事でしょう?でも気にしなくていいよ。だってきっと百年後にはみんないなくなってるんだから。だから私と狂った踊りを踊ってみない?」
美沙さんの言っている事はよく分かる。この誘いにのりたい自分もいる。でも怖い。震えが止まらなくなりそうだ。
「大丈夫。怖くて震えそうな時は私が抱きしめてあげるから。」
「お願いします。」
「えっ」
「怖くて仕方がない時は私の事を抱きしめてください。そして一緒に狂ったように踊りましょう。」
「ありがとう。よろしくね奏音。」
ああこの人の狂った誘いに乗ってしまった。でも美沙さんとなら私はなんでもできる気がしてしまう。