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彼女は、物語を書くのが好きだった。

いつか自分の本を売って、大金持ちになる

彼女がよく言う口癖だった。



「ねぇねぇ、君、新しく入った人?」

僕は暁斗、新しく病院に入った人間。

隣から声をかけてきたのは、

僕より2つくらい年上そうな皐月さん。


「何か用ですか?」

僕は目を合わせず本を読みながら

彼女に返事をした。

「いやぁ、新しく見る顔だったから、つい、で?君、名前は?」

「………暁斗。」

「暁斗くんね!よろしく!!」

僕は本のページをめくった。

「…それ、なんの本?」

僕は彼女の質問に答えず、紙にある文字を目で追った。


そのとき、彼女は僕から本を取りあげた。

「え、ちょっ、返して…!ください。」

彼女はキョトンとした目で僕を見た後、少しニヤッとしながら彼女は言った。

「じゃあコレ、読んでよ。」

そう言って彼女は、バッグから沢山の重なった紙を僕に渡してきた。

「……これは?」

「それはね___。」

1人の夢と1つの小説

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