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「みーくんまって~」
「こっちまでおいで~」
「まってよぉ。おいてかないで!」
「ごめんね。置いてかないよ!」
「ほんと?うみのこと一人にしない?」
「しないよ。大人になったら結婚して、ずっとずっと一緒だもん」
「やったぁ。うわきはめっだからね?」
「うんっお約束っ」
ピピッ ピピッ ピピッ
懐かしい夢を見た。私がまだ幼稚園に通っていた時にずっと仲の良かった子との夢。
「ついてないな」
自然とそんな言葉がこぼれた。なんで今日に限ってこんな夢見たんだろ。最悪。
私の幼馴染は、如月湊(きさらぎみなと)と言う。年は16歳。私はまだ誕生日がいていないから15歳。同じ高校に通っている。小学校の時、彼は一度転校してしまった。中学でも同じになることはなく、高校の入学式で奇跡の再開を果たした。彼はずいぶん変わっていて、幼稚園の時からは想像もできないくらいかっこよくなっていた。そして、中身も変わっていた。入学式の日、なんとみーくんと私の席は前後だった。そして、
「久しぶりだね。みーくん」
と話しかけた私に対し、きっと幼稚園の頃のみーくんは私のことがわからなかったとしても、明るく答えてくれただろうに、こちらを一瞥し、何も答えず去っていった。もちろん、私のことがわからなかったのか。とか高校生にもなって「みーくん」呼びはダメだったかとかいっぱい考え、謝罪と自己紹介をしてみたが、相変わらずスルーだった。もしや人違いだったのかとこっそり座席表を確認するも、私の席の前は如月湊とあった。自分の名前が違うのかとも思い、何度も確認したが、来栖海(くるすうみ)とあり、それはやっぱ私だった。
それから今日で一週間がたっていた。そして昨日、やっと湊が話してくれた。