テラーノベル
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Hayato ×Jinto
※パラレルです
多分西洋的な所が舞台
Hayato side
人は最期
神に救いを求めるものなのだろうか
人殺し以外のことは粗方やってきた
もしかしたら知らないだけで何人かは死んでいるかもしれない
それしか生きる方法がなかった
と言えば聞こえはいいかもしれない
生きていなくても多分良かったのに
生きることを選んでしまった
今までよくもまあ生き延びたが
とうとう恨みをかって刺されて
それでもなぜか抗って
逃げて
彷徨って
ここがどこかもわからない
気付いた時には目の前に小さな、古そうだが美しい…教会があった
神はまだ俺を見放さないのか
それとも
見放されたからこそ、ここにたどり着いたのか
扉を開くとギイ、と木の軋む音が響いた
ステンドグラスから漏れる色のついた光
キリストがまとわりついた十字架
整えられた室内
磨かれた長椅子
全てが美しくて
俺が来ていい場所じゃなかったな
そう思うが体が動かない
膝が床につき、そのまま体も打ち付けた
頬に床の冷たさが伝わる
少しずつその冷たさは全身に広がって
とうとう瞼も言うことを聞かなくなった
腹、減ったな…
なんとも人間らしい欲が最期に残っていることに自嘲しながら
意識を手放した
目を開けるとそこは白く明るくて
俺の闇も消し去りそうなほどだった
俺はまだ、生きているのか
体中もうどこが痛いのかすらわからないが
その分意識がはっきりした
「目が覚めましたか」
目の前に現れたのは透き通るような肌と髪、
形容しがたい、不思議な色の瞳で微笑む…
「…天使か?」
やはり俺は死んでいたのか
こんなにも美しいものを見たことがなかった
「…僕は、人間ですよ」
天使のような形をした
人間だと言うそれは
可笑しそうに笑った
「…司祭様、か…」
名前はジントと言うらしい
「立場としてはそうです」
全身手当てをされている
それもこの司祭様が施してくれたのだろう
「ありがとうございます」
このきれいな場所もこの人の手入れの賜物だろう
ここから出ていかなければ
こんな場所に俺は不似合いだ
起き上がろうとする俺をジントは慌てた様子で止めた
「無理を、しないでください」
「俺は、ここにいちゃいけない」
このきれいな人に俺に触れさせたくなかった
「いてはいけない人などいませんよ。あなたは傷ついている。体だけでなく、きっと心も。それは十分理由になります。もう少し、ここにいませんか」
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今回はまた違うジャンルで続きがとても楽しみです>𖥦<♪

設定がとても好みです 続き、ありますか? 楽しみにしています
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