『な…ッ、!!ぁ…ッ』
ドサッ、と、人が倒れた音と同時に画面が真っ赤に染まる
…こうでもしなきゃ、ダメだよね
「ね…ッ!!!!????ねね!!!!」
司くんが青ざめた顔で立ち上がって必死にインターホンがめんを覗き込む
あぁ、あんなこと言われたのに心配するなんて、すっごく優しいんだね
「る、るいッねねが…ッねねが!!!!」
必死に僕に訴えかける司くんを光の無い瞳で見つめる
「はやく…ッたすけに…!!だ、だれがねねをころして…ッ」
「…司くん、もういいじゃないか」
「ぇ…ッ」
「僕がやったんだよ、僕が、寧々を殺した」
「…は…ッ?」
「邪魔だったから、背後に、ナイフを隠したドローンを回して、そのまま寧々の背中にナイフを突き刺した、はい、これでもういいだろう?寧々はもう息をしてないよ」
「るい…ッ!!??なんて…ッことを、」
言ってしまった
もう司くんは僕を人間として見ていないだろう
「やだ…いやだッ!!そんな…ッるいはそんなやつじゃ…!!!!」
「…ごめんね、期待を裏切ってしまったかな」
かすれた笑顔を作る
今僕の顔はすごく酷いだろうな。
司くんがビクッと震え、後ずさる
なぜかって?…そんなことは分かりきっている
僕が、ナイフを片手に近づいてくるからだろう?
ナイフから血が1滴、2滴と垂れる
誰のかも予想できる
「や…ッ!!!!るい!!目を覚ませッ!!」
「…ごめんね」
部屋に鈍い音と血の独特な匂いが充満する
僕の足元に、彼は力無く倒れる
髪に触れるが、いつものあの溌剌としていて輝くサラサラの髪とは程遠いものなっていた
「…ねぇ、司くん、」
身体が、冷たい
人肌をもう感じない
「司くん、司くん…ッ」
気づいたら頬を涙がつたっていた
こんなつもりじゃなかったのに……ッ
もう、司くんと寧々は僕のことを許してくれないだろう
もう、司くんもいない
どうせこのまま立ちすくんでいても警察に捕まるだけだ、こんな殺人犯なんて
それならもういっそ━━━━━━━━━
「もうちょっと夢を見ていたかったな、」
『今日のニュースです。今朝、家の前に人が血まみれで倒れてるとの事で通報が入りました。また、家宅捜査を行うと別室でも男子高校生2名が刺されたような様子で倒れていました。亡くなったのは、草薙寧々さん、17歳、天馬司さん、18歳、神代類さん、18歳、いずれもフェニックスワンダーランドでショーキャストを務めていたそうです。警察はこの事件を━━━━━━━━━』
「、えむ、行くぞ」
「…うん、 」
「なんで、置いてっちゃうの…?」
コメント
3件
うわぁあ えむちゃぁん
えむちゃんかわいそう(泣)
わぁぁぁ…(消滅